Tag Archives: 家づくり

本当に豊かな暮らしって何?

前回のブログで住宅ローンの完済年齢が平均73歳って話題について書きました。


今まで頭金を溜められない人に繰り上げ返済できるの?年金もまともにもらえないのに退職金使っちゃうの?その返済計画であなたの人生大丈夫?

そんなこといってたら家が手に入らないじゃん!って思うかもしれませんが、無いお金を無理やりあることにしてまで手に入れる必要あるものって、そんなものあるんですか?

73歳までローン払うって計画に疑問も不安も持たない精神はおかしいと私は思いますけどね。30歳で年収1000万くらいの人ならいいですけど。

お金は常に等価交換だと思います。投資の知識や稼ぐ能力がレバレッジになるだけです。

「好きなものに囲まれた生活」「推しに貢ぐ」

そういうフレーズが「豊かさ」のように聞こえますが、私は違うと思います。

生涯にわたって家族が安定した生活を送ること、これが成り立つ上での「好きな物」「推し」じゃないですか?

安定なんてそんなつまらない人生!

っていう人いますけど、やるべきこともやらないで自分の好きなことに走るのはただの無責任な幼稚な人格だと思いますね。

好きなことやって成功している人は、見えないところで安定を確保する地道な何かをしているんですよ。

成功してるようにみえる人は基本的に稼ぐ能力がある人です。

好きな物が手に入る生活したいなら、それに見合った稼ぎと蓄えは必要なんじゃないですか?

今の日本人は、生涯にわたってかかる費用が昔に比べてかなり増えてると思います。物質的なレベルが全体的に上がっているから。それに対して収入はおそらく上がっていないでしょう。

国の政策うんぬんって話はあるけれど、自分のお金のなさを政策のせいにするのもちょっと違うと思います。

豊かさって何?

今の世の中は素敵に見える物や事であふれています。流行りもどんどん作られていく。

それについていこうとしたらお金なんてあっという間になくなりますよ、一般庶民は。

好きなものを集める暮らしは豊かさを招かない、そう思います。

家づくり経験者の多くがしている絶対にやってはいけないこととは

家づくりを経験した人に会うとする質問があります。

そこの依頼先に決めた理由は何ですか?

すると結構多い回答がこれです。

「担当営業の人がいい感じだったから」

え?家のデザインとか間取りとか性能とかじゃないの?

どうやら、見える部分のデザインとか性能とか予算などから2社3社には絞れても最後の決めてがなかなか決めれなくて、そういうときに担当営業さんの人柄で決まるようです。

家なのに、一生そこに住む家なのに、会社じゃなくて、人で決めるんだ・・・。

たしかに、担当者さんがしっかりしているかどうかは重要です。こちらの意図をくんでくれるかとか、要望のもれがなく現場につたわるかどうかとか、素早い対応をしてくれるかどうかとか、それはもちろん大事です。

が、目の前のその人が家づくりで関わる部分なんてわずかで、家づくりはほんとに多くの人が関わります。見るなら、ひとりの人ではなくその会社の体制を見るべきです。

営業から設計への伝達は大丈夫か?契約までの担当と契約後の担当は一緒なのか変わるのか変わるとしたらここで話したことはちゃんとその後に反映されるのか?打合せ内容は記録としてちゃんと残るのか?会社内で何人の人が関わっているのか?そこでのチェック体制はどうなのか?現場管理は誰がやってどれくらいの頻度で現場行くのか?職人さんの経験値と技術力はどうなのか?ミスを見逃さないチェック体制はどうなっているのか?ミスが起きた場合の改善はどうなされるのか?

そして、そういうことをきちんと説明してくれているのか?

ひとりの人を見て「なんとなく気が合う」程度で家づくりの良し悪しは絶対に判断できません。そんな危険なこと絶対にしないでください!

みなさんが思っている以上に「見えないとこ」の程度の差が大きいのが住宅業界の実情です。

家そのものの見えないところ(=壁内部の構造)もそうだし、会社としておもてから見えないところも、です。

その会社もおそらく、自分たちはちゃんとやっている、と思っているでしょう。でも、自己申告の「ちゃんと」ほどあてにならないと思いませんか?

ぜひ、嫌がられるくらいに細かくチェックしてください。

あなたのこれからの人生を左右する家です。がっかりしてこんなもんかって思いながら一生過ごすのか、本当によかったと心から満足して過ごすのか。

最初の選択で間違うと取り返しのつかないことになりますから。

だから、家づくりと業界の経験と知識のある外部の専門家の意見をききましょう。そしてそれを提供している建築士は世の中にほとんどいません。たぶん、片手で数えられるくらい!?

世の中の「家づくり無料相談」は相談という名の自社のPRですから。

私は、私が設計するしない関わらず、工務店チェックシートを差し上げて工務店の良し悪しを見ていいところだったら「ここいいよ」とおススメします。私が設計しなくても。

建築士の知識と経験はつくるだけじゃないから。

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寒い家は命に関わるって知ってますか?

ヒートショックって知っていますか?

今日のような寒い冬に多く起こるのですが、温度の急な変化が体に与えるショックで血圧が急激に変動することで入浴中に死に至ることもあります。

入浴に限らず、リビングなどの暖かい部屋からトイレなどの寒い部屋に行くことでも起こり得ます。

特に高齢者に多くて、入浴中の死亡は年間5000人弱で交通死亡事故より多いんです。

冬季に多発する高齢者の入浴中の事故にご注意ください(消費者庁)

築年数が10数年を超える家に住む人は、冬に部屋が寒いことは当たり前でガマンすること、寒さはたくさん着ればいい、などという人が時々いますが、それは大きな間違いです。

冬に家の中が寒くてブルっとくることはもはや当たり前ではありません。がまんすることではありません。

家の暖かさは家全体の断熱性能によります。床~壁~天井と家全体をすっぽり包むように断熱するのですが、その中でも大きく影響するのが、窓ガラスです。

家の中のあたたかい温度を逃がすのも、外の冷たい温度を中に伝えるのも、窓ガラスからが多いんです。

15年くらい前までは窓ガラスはガラス1枚が主流でした。

その後、ペアガラスといわれる「ガラス+空気層+ガラス」のものが出始めて新築の標準仕様になりはじめたのが10数年前。

平成21年に住宅エコポイントが始まったころに住宅の高断熱化が加速してLow-E複層ガラスが多く採用されるようになりました。Low-Eガラスはガラスとガラスの間に空気層があるだけでなくガラスに薄い金属膜を張ることで遮熱高断熱を高めたガラスです。

さらに、2020年に新しい法律が施行されることにあわせて、断熱性能の低いアルミではなく、断熱性能の高いアルミと樹脂の複合サッシやアルミを使わない樹脂サッシが普及してきています。

要するに、この10年くらいで家の暖かさはぐっと進化したのです。

新築じゃなきゃだめよね、ってことではありません。壁や天井の断熱を変えるのはなかなか大変な工事を伴いますが、窓リフォームはそれほどではありません。

やりかたはいろいろあります。

ガラスだけでなく窓そのもの全体を取り替えるのは外壁も変えないといけないのでなかなか大変な工事ですけど、1枚ガラスのところをペアガラスやLow-E複層ガラスに変えたり、室内側に窓をもうひとつつけて二重窓にしたり、ちょっと見た目はごっつくなるけどカバー工法という枠ごと新しく取り付ける方法もあります。

窓際からつめたーい空気がひたひたとくる・・・。そんな家に住んでるなら、窓のリフォームはぜったいやったほうがいいです!

暖房効率とか省エネとかお金の問題じゃなくて、健康に関わる問題ですよ。

家の中の寒さはがまんしなきゃいけないものではないんです。

 

ヒートショックについて調べたらこんなの発見。家の中の温度差に気をつけましょうね。

ヒートショック予報

 

 

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