よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: 住まいについての考え

2020年、家での時間が変わりましたか?

2020年は住まいの役割が大きく変わった年でしたね。

リモートワークをせざるを得ない状況になった人、おでかけしないでおうち時間が長くなった人、今までケーキなんて作ったことなかったけど子供とお菓子づくりした人も多いのでは。

自粛が広まった5月にこのようなアンケートをFacebookでしました。

28人の方がお答えくださいました。ありがとうございました!

①今まで家に興味なくて優先順位低かったけど大事だと思うようになった
 :5票 
②今まで何となく感じていた不満をさらに感じるようになった:4票 
③今までも家での時間は好きだったけど改めて好きだと思うようになった
 :10票 
④家にいる時間が長くなって手を加えたくなった、すでにした(模様替え、DIY,リフォームなど):9票

ここでは③④が多いです。「今までも家での時間は好きだった」と言う人が意外といるんですね。実際に何か手を加えた方も5月の時点で何人もいらっしゃいました。ダンシャリした、って方が多いかな。

②がもっといるかな、と思ってたんですよ。今まで目をつむってやりすごしてきたところが目に触れる機会が増えて嫌になる、とか。

私と交流のあるFB友達のかたは日頃から暮らし方上手の方が多いかも。

今年のような外出自粛や人との交流が減って感じたのは、「家・家族」というのが人間の基盤なのだなということ。制度としても場所としても。

何かあったら立ち戻るところ、支えとなるところ、助け合うところ、失うと経済的にも精神的にもダメージ大きいところ。

収入が減って住宅ローンが払えなくなる、というニュースを何度も目にして私も何度か記事に書きました。

親と子、兄弟姉妹、という家族の形態が不安定な人にとってはとても苦しい1年だったとも思います。
シェアハウスが増え、定住しないどこでも住めるサブスクも出てきました。
血のつながりだけが家族、ではない時代だと思います。

「心から信頼し助け合える人との繋がり」これからはそれがますます強くなるでしょう。

「好きなものに囲まれた暮らし」というようなキャッチフレーズがもてはやされてました。でも私が本当に必要だと思うのは「大切な人と大切なものだけがある暮らし」だと思います。

「私はこれ」と思える確かなものがある人は強いと思います。

思いもよらない事態となった2020年、
あなたにとって「私はこれ」と思える時間、もの、こと、は何でしたか?

お施主様に言われた忘れられない言葉

12,3年前、会社員時代に担当したお施主様でとても印象に残っている方がいます。

30代前半でやんちゃな男の子2人のお父さん。

何しろ要望が多く細かかった。隅々まで気のつくかたで、他の人じゃそこまで考えないよ、というような指摘が多かったです。デザイン的なセンスもあってご自分でラフなパースを書いてくることもありました。

外部の建築家の先生と私と現場監督の3人で打合せをする、っていうそこまでしないと対応しきれない、そんな方でした。

そういう細かいお施主様は時々見えますが、この方は何しろ、

楽しそうでした。

家づくりが楽しくって仕方ない、夢中になってる少年のような感じでしたね。

細かいお施主様だとこちらはいろいろ振り回されることも多く時間も労力もかかるのでつい不満をいったりするのですが。

大変だけどいい人だよね。そんな会話を現場監督さんとした記憶があります。

そのお施主様に打合せ中に言われたことがあります。

「住宅設計っていい仕事ですよね」

その時の私は言われた要望にどう対処するかで頭がいっぱいだったので、何も言葉が返せなかったのですが。

今思えば、そう思えるほどに家づくりという人生の一大事業を楽しんでやりがいを感じてくれてたんだなと思います。

それは、作る側としてもとても嬉しいことです。

このお施主様に会ってコーチングを勉強したいな、って思ったんですよね。もっと上手く要望を聞きだせたらなと思って。

家づくりは、幸せをつくることだと思っています。

この先の人生の幸せの舞台となるところ。

なので、楽しんで家づくりをしてもらいたいのです。

周りに言われるから仕方なくとか、なんでもいいとかじゃなく。

これから毎日過ごす場所を、仕方なくとかなんでもいいとは思わないでほしい。

自分の人生を大切にすることと同じように、家も大切に考えて欲しいと思います。

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窓の外を眺める時間がありますか?

同じ間取りでも空間の豊かさを感じる家と単に実用的なありきたりな家、その違いはどこからくるのでしょう。

空間は何からできているかというと、床・壁・天井・窓です。

壁紙をどうするか、照明をどうするか、ということはどちらかというと装飾であって、その前に、空間を構成する要素をどう組み合わせて作り上げるかということで空間の豊かさは決まってきます。

建築とインテリアコーディネートの根本的な違いですね。

その中でも、窓、これをどう配置してつくるかはとても影響が大きい気がします。

ここから出入りするから掃き出し窓をつくる、ここはトイレだから小さめの窓にする、ということではなくて。

窓は、外と内を繋げるもの。

内側である空間に外をどう取り入れるか、そこから考える必要があると思います。

大きな掃き出し窓をつくっても外からの視線を隠すために一日中カーテンが閉めてあるのなら、視線が入らないところに空が見える窓をつくるとか。

外が見えるといっても隣の壁だし、っていうならば、植栽を配置して光庭をつくるとか。

特別に眺望がいい場所じゃなくても、1ヶ所くらいは空を眺める窓があると何気ない風景に目を奪われて心がほっとする時間になります。

単に、見た目のカッコよさで細長い窓にするとかじゃなくて。外がどう見えるか想像力を働かせてみましょう。

私が子供の頃の勉強机の横に南に面した窓があって。隣の家の塀が目の前だったのだけど空は見えたんですよね。空が明るいなぁと思って外を眺めるときれいな満月だったり。そうやってよく月を見てました。今でも静まり返った深夜に月を眺めるのが好きです。

豊かな空間は豊な時間をつくる。そういう時間が日常にあるだけで心が穏やかになると思います。

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