よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: 家づくり・ お金

注文住宅っていくらでどんな家になるのか
イメージできますか?

注文住宅で家を建てたいなぁ、と思っているみなさん、

いくらあればどんな家を建てることができるのか、想像つきますか?

ハウスメーカーや工務店に行って聞けば教えてもらえるでしょ、と思っているならそれは間違いです。

漠然としたイメージを持った程度であちこち見て回ることはおススメしません。

あなたが思っている以上に、注文住宅には見た目も性能もいろいろな家があって、建てる会社の実力も金額も本当にいろいろあるんですよ。

あなたに合った予算と家づくりをしている会社に行かないと、時間とお金を無駄にすることになってしまうんです。

もしあなたが、必要以上にお金と時間をかけずに家づくりをしたいと思うなら
この先を読み進めてください。
お金に余裕があってどこでもいいから家建ててくれればいい、というならここに書いてあることは役には立たないでしょう。


漠然とイメージしたままあちこちのハウスメーカーや工務店に行って情報を仕入れいくと、どうしたって性能がいいものやデザインが素敵なものが欲しくなります。
性能がいいものやデザインが素敵なもののほうが、いいに決まっています。

いいものを欲しいと思ってもそれが費用的に手に入らない、という時のメンタルの落ち込みは想像以上です。
よくわからないままあちこち行くことは、時間と労力を無駄にするだけです。
希望の会社にたどりつく前に、家づくりそのものが嫌になってしまうこともあります。

比較的大きな買い物の車や家電は人生で何度か経験するので、
いくらでどんなグレードか予測はつきますよね。

お店にいけば実物と値札もありますし。

注文住宅はそうはいきません。

人生で何度も経験する人は稀ですよね。

あなたがなんとなく想定している金額が、住宅としてどの程度のグレードなのか、どの程度あなたの要望がとおるものなのか。

それを知っておくことは、これからハウスメーカーや工務店を決める時に、より早く希望の会社にたどり着けるし、より確実に希望の家が手に入ります。

例えば食事なら、4人家族で4000円の予算の時、ホテルのレストランは候補にもしませんよね。4000円でおさまらないことは想像つきますから。

なんとなく要望をもってる程度で、家の知識もハウスメーカーや工務店の知識もないままいきなり行くと、
予算4000円なのにホテルのレストランに行くようなことをしてしまいます。

まずはざっくりと、あなたの想定している予算でどんな家づくりができるのか、イメージしていきましょう。

では順番にみていきましょう。
ここで示している金額は「建物本体価格」です。建物本体価格とは、地盤改良、外構工事、外部給排水といった、敷地によって変わる工事は含まない金額です。

●1000万円台の注文住宅

さて、1500万円で注文住宅はできるのかというと、とても厳しい、というのが私の考えです。

ローコスト系の会社で1000万円台前半でも出している会社はあります。

間取りや設備、材料といったものの選択肢が少なく、さらにそれらも質が最低レベルのものである可能性は高いでしょう。

質が最低レベルだとどんな家になるのかというと、
50年後10年後の生活で圧倒的に差が出ます。

そして断熱性能が悪いので、夏暑く冬寒い。
なので光熱費が高くなります。
健康にも悪く、ランニングコストが高い家になります。

傷がついてボロボロ、がたつく、夏暑い冬寒い、など。また、工期もできるだけ短く職人さんの単価も低くしていることが多いので、それだけ施工精度も劣ります。

日本の今の法律で最低限決められていることを守っているだけでは、快適な家にならない、というのが日本の家づくりです。

そういうギリギリのグレードがローコスト住宅です。

どんなに予算がきびしくても、家に興味はないからお金をかけたくないといっても、夫婦と子供2人の住む家なら、30坪くらいで1800万円1700万円は予定しておいたほうがいいでしょう。

間取りも仕様も選択肢は少なく、設備もローコスト向け仕様といったものになることが多い、それが1000万円台です。

●2000万円台前半の注文住宅

注文住宅らしくなるには、32,33坪くらいで2000万円台前半、ではないでしょうか。

キッチンでオプション仕様をつける、建具のデザインを一部好きな物にする、外観のデザインを工夫する、インテリアのアクセントがほしい、家事コーナーや書斎コーナーがほしい、ウォークインクローゼットは大きめ、断熱はケチらない、耐震はしっかり、など。

何かしらの希望を、あれもこれもとは言わないけれど、決められた範囲でいいから選びたい。

そんな注文住宅を実現するのが2000万円台前半です。

自然素材を使う、デザインにこだわった造作家具をつける、キッチンのグレードをあげる、など、高額なものは選びにくいですが。

キッチンや床やドアといった一般的な建材メーカーの、中級グレードを選ぶことができます。

いい会社に出会えれば、断熱性能の高い家にできるかもしれません。
断熱等級4より上の、ZHE程度の家にはしたいところです。

この価格帯を想定している人は、自分たちの家に何があれば満足度が高くなるか、しっかり見極めることが大切です。お金をかけるところはかける、それほど気にしていないところはすっぱりやめる、そういうメリハリのあるお金のかけ方がポイントです。

上手に選べば自分達の希望も叶い性能も確保された「賢い注文住宅」ができるのが、2000万円台前半です。

●2000万円台後半の注文住宅

面積も余裕がでてくるのが2000万円台後半です。

LDKで20帖はほしい、リビング横に畳のある部屋がほしい、仕事をする書斎がほしい、室内干しできる洗濯室がほしい、など、プラスαの部屋も叶う可能性は高くなります。

外壁材はサイディング以外にしたい、床は無垢材にしたい、キッチンはおしゃれなオープンキッチン、かっこいい階段がほしい、など、見た目にもこだわることができるでしょう。

31、32坪だと、間取りもどこか窮屈につめこむことになりますが、35坪くらいになると多少余裕もでてきます。

依頼先選びも、デザインも、素材や建材も、選択肢がぐっと増えてくるでしょう。

しっくい壁の自然素材の家、断熱性能はHEAT20のG2レベル、といったことを希望される方はこれくらいの金額を想定しておいたほうがいいと思います。

ちょっとこだわりのある注文住宅を実現できるのが2000万円台後半です。

●3000万円台の注文住宅

ちょっとグレードの高い注文住宅になるのがこの価格帯からです。

もちろん面積にもよりますが。

中級グレードより上の価格のものを選ぶことができるようになります。

造作家具や自然素材、デザイン重視のものを選ぶこともできるでしょう。

そうはいっても、あれもこれも性能のいいものやデザイン性の高い物を選んでいては、あっという間に予算オーバーします。
全体的に費用をかけた物の中にローコストの物が混ざると見劣りがします。せっかくいいものを使っても効果がありません。性能としてもデザインとしても。
全体のイメージを崩さない程度に費用を抑えるところは抑える、という選択が必要になるでしょう。

性能もデザインも中級以上が叶うのが3000万円台です。

いかがでしょうか。なんとなくイメージつきましたか?

覚えておいて欲しいのが、
どのハウスメーカーも工務店も、得意な価格帯があります。

トヨタ自動車は大衆車のヴィッツも高級車のレクサスもつくっていますが、
注文住宅はそういうことはあまりありません。

ローコストが得意な会社に2800万の家は頼まないほうがいいし、3000万のお客様も多いようなこだわりの会社には1700万の家は難しいのです。

あなたが想定している価格で実現できる、最大限の性能とデザインを叶える会社を選ぶ、それが注文住宅の成功のカギです。

★注文住宅の依頼先選びを助けます。
必ずチェックしなければいけない性能のこと、
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家づくり、住宅購入にかかる税金まとめ

住まいを新たに手に入れる時、消費税や入居後の固定資産税は思い浮かぶかもしれませんが、それ以外にも様々な場面で税金がかかってきます。

安くない金額ですので、きちんと想定しておく必要があります。

大きくわけて、
①契約時
②取得時
③住宅ローン抵当権設定時
④入居後
とあります。

①契約時

印紙税
マンションや建売住宅は売買契約、注文住宅は請負契約になりますが、いずれにしても契約書に貼る「印紙税」があります。
印紙税の額は契約書に記載される金額によって決まっています。
1,000万円超5,000万円以下は20,000万円、と決まっていますが、令和2年4月1日から令和4年3月31日までに作成されたものには軽減措置がとられています。

「不動産譲渡契約書」および「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置の延長について(国税庁)

消費税
2019年10月1日に消費税が10%になりました。原則引き渡し時の消費税率が適用されますが、請負契約が2019年3月31日までの契約については引き渡し時にかかわらず消費税8%が適用されます。
2020年12月の今、そういう方はどれだけいるのかな。
それにしても、2000万の消費税10%は200万ですからね。なかなかのものです。
見積書の記載が消費税込みの最終金額が大きく書かれているか、消費税はカッコ書きで書かれているか、見る時の印象は随分ちがうなぁっていろいろ見ていて思います。

②取得時

登録免許税
所有権保存登記・・・固定資産税評価額×(土地)0.4%  
          固定資産税評価額×(家屋)0.4% ※0.15%
所有権移転登記・・・固定資産税評価額×(土地)2.0% ※1.5%
          固定資産税評価額×(家屋)2.0% ※0.3%
 ※軽減税率がありますがいろいろ条件があります
登録免許税の税額表(国税庁)
保存登記・移転登記の登録免許税は「固定資産税評価額」に対してで、売買価格や工事価格ではありません。

消費税
契約時に契約書に記載されている建物の工事の金額や、売買される建物の金額に消費税がかかるだけでなく、仲介の場合は仲介手数料にも消費税がかかります。
ただし、土地の売買や個人間の中古住宅売買には消費税は非課税となっています。

③住宅ローン抵当権設定時

印紙税
住宅ローンの契約書にも貼り付ける印紙税がかかります。契約書に記載される金額ごとに決まっています。
住宅ローンを使って住宅購入や建築をする場合は、売買契約または請負契約時とローン契約時と、2回印紙税が必要になります。

登録免許税
抵当権の設定登記にも登録免許税がかかります。
債権金額×0.4% ※0.1%
※家屋の場合は軽減税率が適用されます

④入居後

不動産取得税
取得後に1度だけかかります。
建物・・・固定資産税評価額×3%
 住宅の場合の特例措置があり新築の場合は、1200万円控除された額×3%
 (2022年3月31日まで)
土地・・・固定資産税評価額×1/2×3% (特例措置2021年3月31日まで)
 これも、住宅取得の場合は控除があります。

不動産取得税・愛知県
(不動産取得税は都道府県税)

固定資産税・都市計画税
毎年かかります。
毎年1月1日時点で固定資産台帳に登録されている固定資産を所有している人に課せられます。
固定資産税・建物・・・固定資産税評価額×1.4% 
固定資産税・土地・・・固定資産税評価額×1.4% 
 ※いずれも特例措置があります

こんなにいろいろかかる税金、ちょっとお得に建てる方法があります。
長期優良住宅の場合はさまざまな減税措置があります。
住宅ローン控除
不動産取得税
登録免許税
固定資産税
ただし、長期優良住宅を建てること自体で増額することもありますので、詳しくは工事を依頼する会社に聞いてください。
積極的にやる会社もあれば、申請に時間がかかる手間がかかる、という理由でやりたがらない会社もあります。
長期優良住宅に対する税の特例


住宅ローン返済に不安を感じる人へ

先の見通せないことは誰でも不安を感じるものです。

不安はほかっておいて無くなるわけではありません。一時的に忘れたとしてもまた同じような状況になると同じような不安がやってきます。

不安をなくす(小さくする)のにためには、解決方法を知るということも大切です。

解決方法を知るにはどうしたらいいか、まずはそこを調べることです。

不安っていうと心理的なアプローチを考えるかもしれませんが、案外と実務的な方法を知ることでぐっと楽になることが多いと思います。

法的なことなら市民相談窓口のようなものが市役所にあることが多いです。救済窓口がまずはどこにあるのか、どんなことが相談できるのか、それを知るだけでも心理的な不安はぐっと減ります。

コロナ禍で収入が減り住宅ローンに不安を感じる人もいるかもしれません。今は大丈夫かもしれませんが。

借りている金融機関に早めに相談することです。返済期間を延長する、月々の負担を小さくする、など方法があります。
(上記の方法は総返済額が減るわけではありません。詳しくは金融機関にお尋ねください)

にっちもさっちもいかないような状況になる前に、解決策をできるだけ知っておいて、選択肢が多いうちに対策をたてることが賢明だと思います。

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