よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: 家づくり・段取り

注文住宅の打ち合わせ
めんどくさい施主と思われずに要望を叶える3つのポイント

家づくりに熱心なかたは、本を読んだりSNSを活用したり、専門知識をつけるかたもいらっしゃいますね。

SNSを見ていると時々こんな投稿をみかけます。

「めんどくさい施主って思われたらどうしよう」

一生に一度の家づくり、高い買い物、後悔したくないし、いい家にしたい!
だから勉強するし、情報もたくさんほしい、ひとつひとつ納得いく選択をしたい!ですよね。

ところが、そう思えばそう思うほど、要望が細かくなり打ち合わせが長引き、長々とメールを送り、やりとりが頻繁になります。
標準的な人より担当者さんの労力を使うことになります。

家づくりに限ったことではありませんが、
相手の労力を割くことは基本的には相手からめんどくさがられます。

相手にいやな思いをさせずに「めんどくさいことを言う」というスキルが必要になってきます。

私は注文住宅の打ち合わせを担当する建築士です。
めんどくさいお施主さんもいくつも担当してきました。
担当する建築士として
こうだったら喜んでやっちゃう!というポイントを施主であるみなさんにお伝えしますね。

目次
1.なぜ「めんどくさい施主」と思われるのか
2.めんどくさいことに対応してくれる会社を選ぶこと
3.手間のかかったお施主様の例その1
4.手間のかかったお施主様の例その2
5.大事なのは嫌がられないこと
6.ポイント①要望の伝え方
7.ポイント②相手を下にみない
8.ポイント③家づくりが楽しい!楽しみ!という気持ちを抑えない
9.まとめ

1.なぜ「めんどくさい施主」と思われるのか

注文住宅の実力ある会社かどうか見極めるためにはこの方法!
工務店の見分け方

注文住宅を建てるなら

いい提案をしてくれて、性能もデザインもよくて、信頼できる会社に頼みたいですよね。

「いい家」がほしければ「いい会社」を見つけることは必須です。

でもそんな会社どうやって見つけるの?
ハウスメーカーや工務店、たくさんあって、どこもそこそこいい会社だとは思うけど。
この会社で建てたい!って思える会社の見分け方を知りたい
って思っていませんか?

検索すると星の数ほどの会社が出てくる中で、素人であるあなたが
会社の良し悪しを見抜くことはそう簡単ではありません。

特に、工務店は数も多いですが、情報も乏しく、実態がわかりずらいです。
規模も、体制も、特長も、方針も、ピンからキリまでです。

でも工務店は、ハウスメーカーよりはお値打ちであることも多く、
地域密着で融通が利きやすいなど、
メリットもたくさんあります。

ここでは、工務店の会社としての実力の見分け方をお伝えします。

この記事を書いている私は
設計事務所や地域密着の住宅会社に建築士として勤めた後
2013年に独立
今は、地元の工務店さんを通して家づくりの設計者として仕事をしています。
いろいろな工務店さんと家づくりをしていく中で
どの会社にも特長があり個性があり
良いところ悪いところがあることを知りました。
そこでわかったことを
家づくりを依頼するお施主さんたちに役立ててほしいと思い
発信しています。

 1:家づくりの実力とは

家づくりの実力は2つあります。

家そのものの性能の良さと、
会社の体制の良さです。

家そのものの良さは、
耐震や断熱といった数値でわかる実力から
使う素材の良さ、
実際に施工する職人さんの腕の良さ
といったことがあります。

説明する会社からみてもアピールしやすいですし
お施主様から見てもわかりやすい部分です。

でも、家づくりはそれだけで決まりません!

家の性能向上のために研究熱心かどうか
そういったインプットされた引き出しをたくさんもっているかどうか
それをお施主様に合わせて提案できるかどうか

こういったことができて初めて
お施主様それぞれに合わせた「いい家」になるからです。

いい家にするために常に情報や知識に敏感かどうかは
個人にもよりますが
会社の体質やトップの人間の考え方によることがとても大きいと感じます。

トップの人間が知識を常にアップデートさせることを意識していないと
実務に追われる社員たちはなかなか知識を蓄える機会を得られません。

どの工務店も、
自分たちのつくっている家は「いい家」だと思っています。
でも、今までの経験という妙なプライドから
新しい知識を毛嫌いする工務店が多いことも事実です。

今まで思い込んでいる「いい家」をアピールすることばかりで
それとは違う方法に目を向けることを
おろそかにしている工務店が多いことも事実です。

いい家にするための勉強を惜しまず
自分たちのやり方をアップデートすることを怠らず
お施主さまへの提案を欠かさない

そういう工務店に巡り合えれば
きっとあなたにとっての
いい家づくり
ができるはずです。

 2:工務店を見分けるためにあなたに必要なこと

あなたが出会った工務店が実力あるかどうかを見分けるために
あなたに鍛えてほしいことがあります。

質問力です。

工務店が、自分たちの良さをアピールするだけでなく
その工法や材料を選ぶ理由
そこにいたるまでの勉強の過程
といったことを
ぜひ聞きだしてください。

「この断熱材を使っているメリットとデメリットを知りたいです」
「私たちの要望からこの間取りになった理由はなんですか」
「他の換気システムもあると思うんですけど、それとこれとの違いはなんですか」
「この外壁材を標準仕様にしている理由はなんですか」
「この間取りの動線をもっとよくする方法ってありますか」

といった、家そのものについての理由と効果をまずは聞いてください。

「これが標準ですよ」
「一般的にこうですよ」
「今までも特に不具合はないですよ」

といったあいまいな答えではなく

「性能を比較するとこれくらい劣りますが、コストはこれくらい抑えられます」
「こちらのシステムではこういった効果があるのでこれを使うことをお勧めしています」
「ここがこうだとこうなりますので、この間取りでお客様のご要望に合うと思います」

というように、
誰が聞いても同じように比較できる回答を示してくれたら合格です。

家づくりについて深く考えていなければ
こういう回答はできないはずです。

家そのものだけでなく
会社の体制についての質問はこのような感じです。

「現場での不具合を今後の施工に生かすために定期的にしていることはあるんですか」
「新しい工法に見直す機会はあるんですか」
「現場の職人さんへの指導ってどのようにされているのですか」
「施工要領書はあるのですか」
「設計や施工のみなさんは新しい知識を増やすための勉強会やセミナーに参加してるんですか」

といったことです。

家の性能向上のために意識して時間をかけているかどうか
確認してみましょう。

実務に追われる人にとっては
意識しなければこういう時間をとることはできません。
だからといって
実務だけをこなしていては性能向上にはならないと思います。

 3:質問するときに意識してほしいこと

工務店に質問する時に意識していただきたいことがあります。

それは、あくまでも
いい家づくりをしたい、
という純粋な想いをもって質問することです。

会社のあら捜しや
こっちも知識もってるんだよという上から目線な態度は
相手に伝わります。

それはあなたにとって何の得にもなりません。
警戒心も持たれて、かえっていい提案をしてくれないかもしれません。

自分たちの特長や工法の良さを説明することは
おそらくどの営業さんも長けてるはずです。
マニュアル化されているでしょうし
教育もされているでしょう。

でも、そこに至るまでの試行錯誤や
その工法や材料の良し悪し
他社のこととの比較は
家づくりのことを日ごろから考えていなければ語れないことです。

自分たちの家づくりはこういう方針なんです!
こういうところが難しいけれどこうすれば補えると思っています。
そういうやり方もありますが、〇〇な理由で私たちはこうしています。

工務店があなたに
上っ面のセールストーク以上のこと話してくれるように
聞きだす能力を磨ければ
この後の家づくりに役立つ情報も聞き出せます。


 4:うまく話を聞き出したら注意すること

あなたがうまく理由と効果を質問して
工務店からもすらすらと答えが返ってきたとします。
家づくりのことを真剣に考え
こちらの質問にもていねいに答えてくれる
対応の良い工務店かもしれません。

ただし!!!
その話の中身が妥当かどうかはまた別の問題です。


いくら体制や社風がよくても
あなたが望む性能や施工でなければ、
あなたにとって価値のないことです。

家そのものの性能と
会社の体制の良さ

どちらもそれぞれチェックする必要があります。

対応や人柄の良さは家づくりで大事ですが
話しの中身や家そのものの性能はもっと大事です。

対応がていねいだったり
話しをきちんと聞いてくれたりすると
「いい工務店」「いい会社」と思いがちですが
そういう会社が性能のいい家をつくっているかとは限りません。

家の性能とはどういうことがあるのか
あなた自身が知識を得て
望む性能かどうかを見極める必要があるのです。


こんな質問してこんな回答がきたけど、これってどうなの?
この間取り提案されたけどいまいちピンとこない
この会社のここはいいけど、あの会社のこういうとこもいい、迷ってる

そんな方のお悩みにお答えします!
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注文住宅 熱心に調べる人ほど苦戦する訳

注文住宅を計画中で、とても熱心に専門的なことも調べて依頼先を選んでいる方も多くなりました。
今は専門的な知識がネットですぐに手に入りますから。
そういう熱心なかたはひょっとしたら苦戦しているかもしれませんね。

今まで300軒以上の家づくりに携わってきた私の経験では、
こんな方が熱心で苦戦しやすいタイプです。
(あくまでも私の経験上です)

妻より夫が熱心
夫は、理系、メーカーの専門職、そこそこの規模の会社にお勤め
数字に強い、エビデンス大事
図面を読める、専門的な説明文が苦じゃない
理屈を知りたがる
こだわりの趣味がある
はまると徹底的にはまる

ここにあてはまるあなたは、家づくりに時間がかかるかもしれませんね。
ひょっとしたら、家づくり以外でも家電や車を買う時でも時間かけてるかも?

注文住宅の依頼先を決める場合、ハウスメーカーなり工務店なりいろんな会社を巡ると思います。
そこで対応してくれる営業担当者は、多くの場合技術的なことに疎いです。
家づくりについての、科学的な知識も、法的な知識も、営業トークの一貫として社内教育で得た程度でしかもっていません。

規模の小さい工務店ですと、とくに営業職という人ではなくて社長さんやそれに近い立場の現場監督さんが対応してくれることも多いです。
そういう方でも、建築の設計に長けているとは限りません。

残念ながら、理系のあなたより知識が劣っている、ということもあるわけです。
そして何より、そういうことを理解しようという能力、理系的な知識を学ぶ能力があなたより低いということです。

高性能な家をウリにしている会社の社員全員が、家づくりについて精通しているわけではありません。

「ただ説明を求めているだけなのに、なんで説明してくれないの?」
そう思うこともたびたびあるでしょう。

理系的能力の高いお客様が来た時、その対応は2つにわかれます。

①対等に話すことができる設計企画職と一緒にお客様対応する
②手間のかかるお客様として、やんわりと逃げる

もともと打合せ回数を多く設定している会社ならともかく、そうではない場合、割りに合わなくなります。
その差が①と②です。
社内で、長時間かかるかたに対応できるシステムに切り替えることもあります。
つくっている家はいいのに、対応が悪いな、って感じたら、それがない会社なんだな、と思ってください。
そういう会社はあなたとは気が合わないでしょう。契約したとしても、この先不信感を感じることもあるかもしれません。

正直にいいます。
理系能力の高い知識豊富なお客様は、他のお客様に比べると圧倒的に打合せが長時間かかり、説明資料も増え、手間がかかります。
その分の費用を上乗せして提示しているかどうかは、会社によると思います。
でも、難しいんですよね、それは。
私も住宅会社にいたので、このへんの対応の難しさはとてもよくわかります。

注文住宅の依頼先を決める時は、つくっている家だけで依頼先を決めてはいけません。
その会社の体質、社風が大事です。おおくの場合、トラブルはここの不一致だと私は思います。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください
『注文住宅の依頼先の決め手はコレ』

作っている家はいいのに、対応がなんだか合わないな、と思ったら、
この先も合わないと思いますので、さっさと次にいきましょう。
時間がもったいないです。
ただ、目の前の担当者一人=社風、とも限らないので、営業担当一人だけを見て決めるのももったいないかと思います。

このへんは微妙で、かけひきのようなことになるので、個別のお話になってきますが。
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