よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: 家づくり・間取り

物がかたづく間取りにするための
かたづけしやすい収納にするコツ

狭い賃貸マンションから新築の一戸建てにするんだから
収納がたくさんあって
かたづく家にしたい!

と思っている方は多いと思います。

せっかくこだわりの注文住宅にするのだから
おしゃれに素敵に住みたいですよね。

新しい家になったら
一戸建てになったら
かたづくようになるのでしょうか?

残念ながらそれは違いますね。

これだけははっきり言えます。
収納場所が増えればかたづくわけではありません。

今まで300軒くらいの家づくりをして、間取り相談も受けている建築士としての経験で得たことを、みなさんにお伝えしますね。

まず第一に、収納が多いほうが片付く、という考えはNGです。

かたづけが苦手な人にとって、収納はできるだけ多いほうがいいのでは、という不安な気持ちはわかります。

おおきな納戸があればそこに物がたくさんしまえて片づけが楽なのでは、と思う気持ちもわかります。

でもこれが、物を溜め込む元凶です。

まず意識していただきたいのが、「片付いている」とはどういう状態かというと

【適量な物が、しまいやすい場所=使いやすい場所に、おさまっている】

ということです。

はみ出ているものを隠すようにしまい込む、ではありません。

片づけることを↑コレだと思っている人が多いのですが、それは間違いです!!!

収納が適切な間取りかどうか、それはまず、あなたの家庭の適量を把握していますか?ということから始まります。

この質問で、表情が暗くなる人は、余分な物をたくさん持っているんだな、ってわかります。

私が収納場所を考える時、だいたいこんなふうに考えます。

物はざっくりわけて、
①日常頻繁に使う物、
②季節や行事など限定的に使う物、
③趣味の物、
に分けることができます。

これらをどこに配置するか、です。
なんとなく収納を配置する、では、なんとなく物が増えていってしまいます。
ここはこういう物をしまう、とわかっていると片付けはぐっと楽になります。

①日常頻繁に使う物
=キッチン道具、食材、洗濯用品、洗面用品、衣服、などなど

これは優先的に配置します。
片付けのセオリーである、しまう場所≒使う場所、です。

標準的な収納量を考えてまずは配置し、
特別に多いものをプラスしていきます。

靴が特に多いお家は大きめのシューズクロークとか、
調理家電が多い人はキッチンのカウンタースペースを広くとか、
そこはヒアリングで決めていきます。

②季節や行事など限定的に使う物
=扇風機やヒーター、ひざかけ、お雛様、お正月用品などなど

これらも基本は、使う場所の近くを考えます。が、①ほど優先ではありません。
なので、廊下の階段の下とか、玄関横とか、使う部屋の隣、くらいのイメージです。
ただし、1階で使う物は1階に、2階で使う物は2階に、となるようにできるだけするようにします。

③趣味の物

これはそれぞれの家庭で全然違いますね。
でも、これはみなさん自覚して量を把握しているので、実は案外かたづけしやすい物です。

アウトドア系なら外に近いところとか、本やCDならその持ち主の個室とか。場所も広さもすんなり決まることが多いところです。

①②③の中で意外とやっかいなのが、①です。
なぜかというと、
ついつい増えてしまうものだからです。
なので、どのくらいの量が適量なのか、どのくらいの広さがあれば足りるのか、ご自身で把握しにくいんです。

そして、どこに分類したらいいのか、気づかないものもあります。
食器や食材や靴といった、明らかに分類しやすいものは
どこに収納場所をつくればいいのか、わかりやすいですが。

処分する予定のダイレクトメールとか、子供のプリントとか、
めったに使わないけどいざというときに使う工具類とか、
持っていることを忘れがちなお掃除便利グッズとか。

ついたまってしまうもの
つい出しっぱなしになってしまうもの
しまい込んだら使わなくなるもの

そういうものの収納場所を決めなければ
かたづく家にはなりません。

なぜなら、散らかるもの、溜まってしまうものは
そういうものだからです。

実際にどんな
散らかるもの、溜まってしまうもの
があるか。
あなたは把握していますか?

ぜひ今のうちにダンシャリをしてくださいね。
あなたの家にどれだけ余分な物があるのか自覚できますから。
間取りを検討中=引っ越す、と思いますので、物は減らしたほうが断然楽だしお得ですよ。

【間取り相談セカンドオピニオン】受付中です
右上の「お問合せ」からお気軽にどうぞ。

新築間取りで甘く見ると後で困る場所TOP3

新築を考えてるみなさん、夢が広がりますよね。

間取りやインテリア、頭を悩ませるけど楽しくもあり、家づくりの醍醐味です。

間取りを考える場合、最初はざっくりとリビングはここにこれくらいでキッチンはこれくらいほしい、玄関はここかな、って考えていくと思います。

収納も、ウォークインクローゼットはこれくらい欲しくて、掃除機はここで、玄関収納はこれくらい、ってことはみなさんだいたい想像つくと思います。

ざっくり考えていくのはいいのですが。後になって「これのスペースがない、いれようとすると面積増えちゃう・・・。まぁ、なんとかなるか」と強引に入れざるを得なくなることが多い場所があります。

部屋干しの場所
分別ゴミの置き場所
リビングで使う物の収納場所

間取りを考えるうえでまっさきに思い浮かぶような場所ではないですね。でも、地味だけど確実にいるし、目につくところにあると目障りなものです。

◎部屋干しの場所

部屋干しはしない方もいるかもしれませんが、ようするに、雨の日や冬場の乾かない洗濯物を干す場所です。
何も想定してないと、リビングや寝室に市販の物干し置いていつも洗濯物が目に入る、なんてことになってしまいます。
せっかくおしゃれにインテリアを選んだり壁掛けテレビにしたのに、部屋の片隅に洗濯ものがぶら下がってるなんて、嫌ですよね。

お風呂の浴室乾燥で乾かす、衣類乾燥機を使う、っていうかたもいます。お金と燃料を使うことに抵抗ないならそれもありでしょう。

晴れた日は2階のバルコニーに干すという人なら、2階廊下をちょっと広めにして部屋干しコーナーにすると便利です。

こちらはファミリークローゼットの横に室内干しをつくりました。目につくところなのでアイアンでちょっとおしゃれさも忘れずに。

冬場はエアコンつけてるリビングが乾燥してるからそこに干したい、っていう人もいますが、洗濯物がリビングに干してあることに抵抗ないならいいですが。
新築するのにそれを想定してるのは、かたづかない部屋へまっしぐら・・・な気がしますね。
せめて、目につかないような部屋干しコーナーをリビング横につくることをお勧めします。

◎分別ゴミ置き場

これもけっこう場所をとります。
最低でも2つは大きいゴミ箱いりますよね。缶ビンはその都度外に出すとか、不燃はその都度外に出す、っていう人もいるかと思いますが。
だとしたら勝手口は必須でしょうね。

システムキッチンの背面収納にゴミ箱スペースが組み込まれているものもあります。それでよければいいですが。
その分他のものの収納場所がないことになるので、持ってる食器や調理器具の量をよく考えて選んでくださいね。

パントリーに組み込む方が多い気がしますね。下の方は扉をつけずに。そういう場合はある程度使うゴミ箱を想定しておいたほうがいいかと思います。上に蓋が開くタイプだと棚にぶつかる、ってこともありますから。

家族みんなが使うものでもあるので、あまり奥まったところとか、キッチン作業の邪魔になるところだと使いにくくなるかもしれません。

◎リビングで使う物の置場所

リビングテーブルやダイニングテーブルに物が出しっぱなしな生活が当たり前になってるお家は、これが不十分な可能性大です。

物は使っていない時は収納場所にある、これがかたづく家の原則です。
そして、収納場所は使う場所の近く、というのも原則です。

リビング階段のこちらのおうちは階段下がリビング収納の拠点です。けっこうな収納量です。

リビングで使う物って実にさまざまで、そして各家庭によってほんとに違うんですよね。
本だとかDVDとか子供の物っていうのはわかりやすいほうで。
いつのまにか溜まってる紙もの、ついつい手を出すお菓子、何かのときに使うハサミなどの文房具。
ほぼ無意識に使っているものこそ、ちらかりやすい物です。
それらを収納する定位置をつくっておかないと、いつもなんだかちらかってるリビングへまっしぐら・・・。

そうならないためには、今の暮らしでリビングやダイニングで使っているものを意識してみることです。
だしっぱなしになってる物はなんですか?

家づくりは夢が広がります。
ついつい憧れや目先のおしゃれなものに目がいくと思います。
それはそれで大事なことです。
でも、住んでからも素敵さを維持したいなら地味な「生活」の部分にも気を配った間取りが必要だと思いますよ。


片付く家にするための見せる収納方法

片付く家にするためには、収納をどこにどれくらいつくるかということはとても重要です。

収納が多いと便利なように思うでしょうけど、収納量に比例して物の量は増えるのでそこは要注意です。しまい込んじゃう場所を増やすだけですので。

収納量も大事ですが、もう一つ、見せる収納にするかどうかも考えて欲しいところです。

見せる収納というと、かわいい雑貨を飾るように棚に並べることを思い浮かべると思います。それもありますが、棚や引出しにしまってしまうと存在を忘れてしまうようなものは、あえて見せる収納にしておいたほうがいいこともあります。

中途半端に残っている食材とか、賞味期限ちかいものとか、提出まじかの書類とか、家族みんなが頻繁に使う物とか。

ついつい溜まってしまうものもあえて見えるところに置いたほうが溜め込まなくなると思います。

引出しや押入れにしまってしまうと、そこをあけない限り溜まっていることに気が付かないし、見えないからいいかと片づけることを後回しにしがちです。

目に触れることが多い場所にあると、ついつい増えていくことで捨てなきゃって気になったり、そういえばこれがあったから使おうっていう気になったり。

片付く家というのは、とにかく物を溜め込まない循環がいい、ということですから。処分しやすくするということはとても大切です。

だからといって、なんでも見えるところにポイポイ置いていたらそれは片付いていることにはなりません。

見える収納の場合、その置き方には気を配ってほしいところです。

トレイやカゴを使うことが多いですけど、そこは100均ではなくそれなりに素敵に見えることを意識して選んで。色や素材感を統一するとか。

そして、そこからはみ出る量は絶対に置かない。これが鉄則です。

はみ出るまで置いたら片づけやすくするはずの意味がないですもんね。

ということを大掃除しながら考えてました。見えてるところは掃除するけど、収納の中までは掃除の手が回らないんですよね。

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