よつば暮らしデザイン室

ブログ

Monthly Archives: 11月 2020

ミナペルホネンの皆川明さんの講演を聞いてこれからのものづくりについて考えた

大好きなミナペルホネン、皆川明さんの講演に阿久比町に行ってきました。

なぜ知多半島の片田舎、阿久比に皆川さんが来たのかと言うと。それはコチラ↓

ナガオカケンメイさんと皆川さんのゆるーい感じのトークでしたが、話している内容は深かった!

今のように次々と物がつくられ消費される社会は負荷が大きいことは明らか。1の単位でつくった物は1の単位で消費される。2の単位で作った物は2の単位で消費される。社会にある物の量を減らすことができる。2の単位で作った物のほうがたいていの場合、質がよい。物を長く留めておくことができる。

受注会をやる理由は、作りすぎないで済むから。

物を長持ちさせるかどうかは、物の質よりも感情によるところが大きい。丈夫につくったからといって長持ちするわけじゃない。つくっている人の愛着の度合は、長持ちするかどうかの影響は大きい。

自分次第の愛着。愛着の多様性。

話の中で「パソコンを持っていない」と皆川さんがおっしゃって。そのことを会場の方が「なぜパソコンをもっていないのですか」と質問したら。

「つくることに必要ないから」

と即答されました。「手描きじゃないと。緊張感がね。パソコンは消せるでしょ」

「知る」ことの重要度が増すと「考える」「創造する」ことが減る、ともおしゃってました。パソコンでなんでも検索できて大量の情報に触れることができるのは、ある意味振り回されてるのかもしれません。

皆川さんのデザインは、その手描きの風合いがなんとも言えずかわいらしさとモダンさがあります。時代を超えてその魅力は古くならない、そういう世界観があります。

ものづくりの姿勢、愛着をもってもらえるものづくり、これからのものづくりの在り方、そんなヒントをいっぱいもらった講演でした。

いやーーーー、いい刺激いっぱいもらいました。

会場は、ミナペルホネンの洋服やバッグを持った方があちこちに。

たぶん、こういう講演にくる人は物を愛着をもって使うということに価値を感じている人が多いだろうけど。世の中の大半の人は100均でいいしコンビニでいいしイオンでいい、っていう人たち。そういう人が多い社会で「2の単位で物を作り2の単位で物を使う」という社会に転換できるのだろうか、と思う。

そういう社会にするために必要なのは、売り方なのか、デザインなのか、プロモーションなのか、ブランディングなのか、製造方法なのか、教育なのか。

少ないものを愛着をもって丁寧に使う、という暮らし方が「趣味嗜好のひとつ」のようになっているけど、そうじゃなくて。そういう生活が基盤、という社会にどうしたらなるのだろう。大量の物や情報が次々とくる社会は常に何かに追われてる空気感をつくる。それは人にとって優しい空気じゃないと思う。

京都町屋とモダンを合わせたホテル

京都で泊まるなら京都ならではのところに泊まりたい

いつもそう思います。

町屋の面影を残したこちらを選びました。

nol kyoto sanjo

建物ファサードとフロント辺りが元の建物を残しています。

エントランスからエレベーターホールの共有スペースは黒を基調としたシンプルモダン
フロントエリアは当時の梁が残っています。

うす暗いフロントから自動ドアを抜けると一気に明るい吹抜けのエレベーターホールに

杉板を型枠にしたコンクリート壁がかっこいい。しかも浮造り。いつかこの手法を使ってみたいと思う。費用も施工手間もかかるらしいけど。

黒の共有スペースに対した客室は明るい和モダン
黄色味の柾目の木目と白とグレー、鉄板のカラーコディネート
アクセントに黒と渋いゴールド
ベッド背面壁のオブジェは古材を使ってました。

面白かったのが、洗面所を隔てる壁が無いこと

写真左側のゴールドの壁が洗面台の前まで動く間仕切り壁になってます。
側面にも間仕切り壁があって、全部閉じることもできます。

ミニキッチンもある。電子レンジとIHコンロも。食器もカトラリーも。

コーヒーカップが無くて。インスタントコーヒーは置いてあったけど。この大き目の湯のみでコーヒー飲みました。

たぶん、外国人の連泊を想定してたんでしょうね。

こてこてに和を残した町屋より、こういうモダンさと融合した空間が個人的には好みです。

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和食の板前さんとの会話で仕事について考えた

京都に来ました。まぁ、紅葉の美しさはまたの機会で。

夜食事にいった和食屋さんの板前さんと興味深い話しをしたのです。

お一人で切り盛りしていたその板前さん、この世界に入ったのは料理人になりたかったわけじゃないそうです。

たまたまバイトにいった料理屋さんで面接に行ってそこで2時間半説教されたそうです。その時26歳だったので今まで何してたんだと。そしてそのままそこで修行することになり、20年あまり。

ここまで続いたということはむいてたんですね、と私がいうと。

いやー、この世界でむいてるって言う人はいないと思いますよ。

とかえってきました。

ダメだしされることの連続、下駄で蹴られる、そんな日々を耐えることができるかどうか。とにかく言われたことをこなす。

「気づいたらこうなってましたね。」

ここまでできるように育ててくれた周りがすごい、とも言ってました。

好きなことを仕事にするとか、向いてるとか向いてないとか。

仕事をするって、なんでしょうね。

才能があると思ってやってる一流の人も、向いてると思ってやってる一流の人も、いないのかもしれません。

ひとつ私が思うのは、人に認められることが仕事だと思います。好きだけでやってるのは趣味。「できること」を積み重ねて人に喜んでもらえること。その過程を努力というのか苦労というのか修行というのか、そこは個人の感覚でしょう。

おまかせでいただいたお料理の数々、どれも丁寧でおいしかったです。お出汁の香りにほっとします。

おばんざい櫻川

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