よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: 家づくり・間取り

対面キッチンで本当にいいの?

昨日の記事で間取りは流行りがある、と書きました。今は当たり前になっているものもそれまではそうじゃなかったというものもあります。

対面キッチンもその一つです。

たぶん、20数年前くらいだと思います、対面キッチンが増えてきたのは。

それまではキッチンは部屋の外壁側についていて、ダイニングテーブルに背を向けてキッチンに立つ、というのが主流だったはずです。

対面キッチンが増えた理由はいろいろ言われています。

家族のほうを見て料理ができる、遊んでいる子供の様子をみながら料理ができる、というのが定番化した一番の理由のように思います。
(それもハウスメーカーの戦略っていう見方もあります)

面積の効率がいい、家具を配置しやすい、というのも間取りをつくる上で好都合なんですよね。コンパクトなお家だと。

私は、対面キッチンの良さは料理の時の動線の短さだと思っています。シンクやコンロに向かって作業しながら、後ろを振り向けばすぐ食器棚や家電がある、というのはとても楽です。これが壁に向かって取りつくキッチンだと食器棚や冷蔵庫や家電まで数歩歩くことになります。それくらいのこと、って思うかもしれませんがその数歩が時間に追われて家事をする人にとってはとても面倒、そして疲れます。

今では多くの人が希望する対面キッチンですが、メリットばかりではありません。対面キッチンは振り向くと食器棚や冷蔵庫があることが便利、といいましたが、壁付けキッチンは振り向くとダイニングキッチンがあって便利なんです。

対面キッチンはダイニングテーブルがキッチンの向こう側にあるので、キッチンからダイニングへの移動がぐるっと回りこむような動きになります。料理を盛り付けたものを運ぶ、という作業がちょっとメンドクサイ。

それが嫌、という人も少なからずいます。

壁付けキッチンで後ろにダイニングテーブルがあると、調理した鍋をくるっと後ろを向いてダイニングテーブルに載せ、そこで盛り付けてそのまま出せる、という動きができます。これはこれで便利ですよね。

当たり前のように対面キッチンと思ってる人もいますが、そうじゃないキッチンの良さもあります。自分に合っているものはどういう形なのか、よく考えてくださいね。

イマドキの間取りってどんなもの?

間取りにも流行りがありまして。流行りと言うか、時代の価値観を反映するんですよね。

これはいかにもイマドキ、という間取りを見ました。

ヘーベルハウスのonefittoというシリーズ

「時代と家族とフィットする」というコンセプトなようなので、まさにという感じ。

キッチン横に大きなパントリー
キッチン横に家事室ORお母さんの在宅ワークできる部屋
そしてこの、パントリー⇔キッチン⇔家事室、と一直線になってるなんて、在宅ワークやハンドメイド好きな人にはうれしいですよね。

2階には「ランドリーサンルーム」ってネーミングされた部屋もあって。バルコニーに面していて、ファミリークロークも近い。これも洗濯動線の理想なのでは。
私も部屋干し派なので(そもそも外で働いていたら洗濯ものを取り込む時間に家にいることなんてない)、部屋干しスペースは必須だと思ってます。

そして、コロナ以降のイマドキ事情も考慮されてて、玄関から洗面に入るとか、2階にしっかり在宅ワーク部屋が独立してあったり。
この在宅ワーク部屋の位置が、寝室と離れていたりバルコニーが隣にあったりと、なかなかぜいたくな在宅ワークです。

間取りの変化は時代を表しています。今までも、対面キッチンのLDKになったり、リビング階段になったり、和室がなくなったり。

コロナ禍による新しい生活様式で、在宅ワークが当たり前になったり、手洗い習慣が重要になったり。そんな時代を反映した間取りはこれからも増えていきそうです。


家の強度とデザイン、どっちが優先?

構造強度とデザインとどちらを優先しますか?

家を建てようと思ってる人でこの2択にすんなりこたえられる人はなかなかいません。

そもそも構造強度をおろそかにするってそんなことあるの?って思いますよね。

木造には木造の得意不得意があって、柱と柱の間隔があくような大空間は得意ではありません。2階建ての際、1階の柱が少ないところに2階の壁があるのも得意ではありません。

得意ではない=強度が弱くなる、と考えてください。

そういうことをおろそかにして見栄えの良い大空間や間取りをつくっている工務店や建築家や住宅会社はいます。

違法ではないし、今すぐ倒れる家というわけではありません。きっと。

この先何十年と人生を送る場として考えたとき、何千万という大金を払う買い物と考えたとき、その程度のことでいいのかどうか、よく考えて欲しいのです。

美しさやかっこよさは求めて当然です。豊かな空間はそれだけで人の心を豊かにします。

それと同じくらいに目に見えない構造強度にも気を配って欲しいのです。

構造強度が保たれてる範囲でのデザイン性を求めるべきです。

大空間が欲しいなら許容応力度計算は必須でしょう。それをめんどくさそうにいう工務店はやめたほうがいいです。

そこにかかる費用がもったいないと思うなら、大空間はやめましょう。

耐震等級3にすることに渋い顔するような会社はやめましょう。壁量計算だけではなく、耐震等級の計算も当たり前にしている会社を選びましょう。

見た目のかっこよさだけを求める家づくりはやめましょう。お金がもったいないです。

【建築士による家づくりセカンドオピニオンをやっています】
工務店との契約前、契約後、いずれもOK。私、佐藤百世に設計を依頼しなくてもOK。
工務店チェックリスト差し上げます。
効果的な質問の方法を教えます。
提案された間取りについて本当にこれでいいのか、2社までしぼったけどどう決めたらいいのか、間取りはいいけどデザインがイマイチでどう要望をつたえたらいいのか、などなど。
対面またはZOOMで。対面の場合は岡崎市周辺で。
1回のご相談2時間以内 5,000円(税込)
右上のお問合せから、お気軽にどうぞ。

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