よつば暮らしデザイン室

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Monthly Archives: 11月 2020

時代の変化に対応できる間取りとは

最近マンションや建売住宅の広告に載っている間取りをみると、

在宅ワークしてそうな家具の配置になってるものが多いですね。

リビングの一角にデスクがあったり、今までだったら子ども部屋を想定していた部屋が仕事部屋っぽいインテリアになっていたり。

在宅ワークが増えたからそのぶん部屋数増やしたり床面積を増やしているわけじゃないので、そこは工夫が必要です。

ここ数年は、新築住宅もだんだん狭くなる傾向にあって、はっきりした使い道のない和室が無くなる傾向にあります。

和室は、お客様がきた時用とか誰かが泊まる時用って考えもありましたけど、今は自分たちの好きなことにお金をかける時代なのでそういう空き部屋はもったいないっていう考えが主流です。

たしかに、使わない部屋があるとつい物置部屋になって放置されがちですが。

すべてにきっちり使い道や使い方を固定してしまう間取りも、住まいを長持ちさせるためには不便かなと思います。

今年のコロナ禍ほどの急激な生活の変化じゃなくても、子供の成長や時代によってライフスタイルは変わっていきます。趣味も変わるかもしれない。

そういう時に、あちこちに造作家具があったり、インテリアスタイルがはっきりしすぎていると、変化させにくくなります。簡単に移動できないとか取り外しできないとか。

新築の時に、今の希望を全部盛り込みました!っていう家より、5年後10年後の希望にも対応できるような余白を持たせておくことは必要だと思います。

空き部屋をつくっておけ、というわけではありません。

つくりこみ過ぎないということです。

住宅は長持ちするようになりましたけど、ライフスタイルや時代の変化のほうが短くなりましたから。家の寿命より家族の寿命のほうが短いですからね。

凝ったものより、普遍的なシンプル求めたほうが結果的に使いやすいように思います。

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窓をあける換気と窓をあけない換気

新型コロナ対策としてお店などでは換気を最大限にしているところが多いですね。飲食店はもともと取りついている換気扇が家庭用より換気量が多いです。

では、住宅はどうでしょうか。

法律で決められている換気は、キッチンなど火気使用室の換気扇と平成12年(2000年)以降につけられている居室の24時間換気があります。

火気使用室の換気は使用するガス機器とレンジフードの形状によって算定式が決められていてそれによって計算します。(たいていかなり換気量大きいのでわざわざ計算で決めることはほとんどないです)

この場合の換気の目的はガスの使用、火が燃焼することによる空気の汚染を解消するためですね。

居室の24時間換気はというと。シックハウス対策のためです。

シックハウスとは、住宅の高気密化と建材の工業によって、建材に使われている化学物質によって室内空気が汚染され健康に影響がでることを「シックハウス症候群」といいます。

厚生労働省HP「生活環境におけるシックハウス対策」

これを防ぐために室内の空気が1時間に0.5回入れ替わるように換気設備をつけるように義務付けられています。

多くの場合、リビングや寝室に外部の空気を取り入れる給気があって、トイレや洗面に空気を出す換気扇があります。

24時間換気が前提なので24時間換気扇が回りっぱなし、のはずです。

ところが、トイレの換気扇をつけるのはいいけど、臭い対策のつもりでいるのか、常に回しっぱなしにするほどじゃないといってスイッチつけて切ることができるようにしている住宅会社がけっこう見受けられます。

あの換気扇は臭い対策でつけているわけではなくて(もちろんその目的もありますが)、シックハウス対策なので、今トイレ使ってないから切っていいよね、ではないのです。

ここでもう一つ問題が。

断熱性を高めるためには気密は必要で、それは要する室内の空気を外に出さないことになります。

換気と矛盾しますよね。

24時間換気は計算上は1時間に0.5回室内の空気が入れ替わる換気量です。キッチンの換気扇ほど強力ではないので空気が入れ替わってるという感覚はほとんどないでしょう。

それでも、断熱性能を高くして外の冷たい空気をいれないようにしているのに常に外の空気が入ってくるようになっていたら。せっかくの断熱性能にロスが生じているわけです。

ということが、今の日本の住宅のほとんどでおきています。

それを解消するための熱交換型の換気扇というものもあって、高気密高断熱をうたっている住宅会社などはこれを採用しています。

こうなると、室内の空気はすべて換気扇でコントロールするので窓をあけなくてよい、むしろ窓を開けないで、という家になります。

数値的理論的にはそのほうが室内の空気環境はいいでしょう。

さて、ここまでは化学的法律的な話しですが。

窓をあけて空気をいれることの意味って、換気だけでしょうか。

窓をぱっと開けた時に心地よい風を感じた経験は誰でもあるのではないでしょうか。窓から入ってくる風に季節の移り変わりを感じることもありませんか。

全て機械でコントロールして年中快適な温度を保つ家ももちろん魅力的だし身体に負担がないので健康住宅といえるでしょう。それを否定するつもりは毛頭ありません。

でもなんとなーく、心情的にもやもやするんですよね。

高気密高断熱住宅をつくるとある建築家さんが講演の中で、「〇〇さんや△△さん(←二人とも住宅作家で有名なかた)はすぐに外部とのつながりうんぬんを言って窓をつくりたがるんだよね」と言っていたのが印象的でした。

たぶん、このへんはどちらがいいっていうことではなくて、個人の感覚の違いかなぁと思います。

家に、科学的な性能を求めるか、文学的な感情を求めるか。何に豊かさを感じるのか。

私は、科学4割文学6割、かなぁ。

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仕事をこなせる人が持つ不満の元は

昨日の続きをつらつらと考えていて。

テキパキと仕事をこなす彼女は人が見やすい資料をつくり、一度教えたことはすぐ覚え、相手がやりやすいように仕上げて完成させることができる人です。

こういう人には仕事がどんどん回ってくる、こなせる量が多いから。

なので彼女は、他の人と比べるとなんだか割りが合わない、っていう不満ももっています。

その気持ちもわかる、私も昔はそうだったから。

最近思うのは、平等って量の平等じゃなくて、受け取る機会の平等が必要ってこと。

みんなが同じように10万円あることを平等って思いがちだけどそうじゃなくて、10万ほしいと思った時に10万捕るための努力する機会があることが平等だということ。あくまでも受け取る本人が望むということが前提にある。

10こなせる人と、5こなせる人、どちらも10のことを渡すことが平等じゃない。

10の人には10、5の人には5。

同じ量をもってるとか、みんなで同時にゴールするとか、それはもう全然平等じゃない。

人にはそれぞれキャパシティーとペースがある。

それを他人にコントロールされるのは辛いよね。誰だって。

成長の方法だって早さだって人それぞれ。

そしてそれは人と比べるものじゃない。

決めるのはいつだって自分だし、感情の火種も自分にある、人のせいじゃない。

人に対して不満を感じてるつもりでも、自分の何かに不満を持ってるかもしれない。

本当は早く帰りたいとか、給料もっとほしいとか、本当はこの仕事きらいとか。でも案外、そうやってぐちぐち言いながらたくさん仕事こなしてる自分をちょっとすごいでしょって思ってるかもよ。

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