よつば暮らしデザイン室

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Monthly Archives: 11月 2018

クオリティの高い物ができる作り手とお客様の関係

お仕事を依頼するのに依頼先の担当者が「いい人」かどうかは重要ですよね。

「いい人」の内容は多少の違いはあるでしょうけど。コミュニケーション能力が高くて、きちんと話を聞いてくれて、わかりやすく説明してくれて、連絡をちゃんとしてくれて、って感じでしょうか。

家づくりの依頼先をどこにするか、最後の決め手は「担当者がいい人だったから」っていうのが意外と多いんです。

「いい人」であることはもちろん悪くはないんですけど。

仕事を受ける側として。そこに甘んじてはいけないな、と思うことがあります。

一生懸命やってくれてる、無理なお願いもがんばって対応してくれる、だから、

「多少のことはしょうがないか」

ってお客様が思って言いたいことを言えない状況があったとしたら、それは仕事を依頼された側としてはよろしくないんじゃないだろうか、と思うのです。

いい人であること、一生懸命やっていること、と、できあがった物のクオリティは別問題です。

「ほんとうはもうちょっとこうがいいなぁ(素人判断だからプロには言えない・・・)」

「なんかちょっとそれでいいの?(まぁでも一生懸命やってくれてるからこんなもんなのかな・・・)」

相手がいい人であるがゆえに、言えない状況ができてるとしたら。

それはお互いにとって残念なことです。

つくる側は、提供したものに対して「こうじゃなくってもっとこうして欲しい」はクレームとまではいかないにしても言われていい気分ではありません。言われても平気っていう人もいると思いますが私はものすごく凹みます。

でも、言ってほしいんですよね、凹むけど。

じゃなきゃいいものはつくれないし、満足もしてもらえないし、成長もない。

そういうやりとりの積み重ねがクオリティの高い物を産むと思うんですよね。

作り手とお客様の信頼関係がある中、もっと高度な要求があることでクオリティの高い物はできると思うし、作り手はどんどん成長できます。

ただ、言い方は気をつけて欲しいとは思いますけどね。責めるような言い方だと対立構造になって、いいこと何もないですから。

 

 

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ジャズと日本舞踊

趣味は何ですか、って聞かれたら最近は「パン屋に行くこと」って答えるけれど。

心から好きなことは何って聞かれたら、これだな、ってことを改めて感じた昨日と今日。

昨日は地元岡崎市でジャズストリートというイベントがあって。13回目にして初めて参戦。

プロもアマチュアも含めて町のあちこちでジャズライブが繰り広げられるというイベント。

ジャズを聞くようになったのは20代前半。きっかけはたぶん、オリジナルラブの田島貴男とか、アシッドジャズとか、そのあたりを聞いてて好きになったように思う。(アシッドジャズって全然ジャズじゃないけど)

今じゃ行くライブはジャズばっかり。買うCDも半分はジャズかな。アーティスト名とか曲名が覚えられないので全く詳しくないけれど。

好きなアーティストはブラッド・メルドー。これ好きな人いたらお友達になりたい。一生でそんな人に会えたらそれだけで嬉しい。

ジャズライブは、身体が自然とリズムをとる。とるというより音に載る感じ。音楽って、音を楽しむってかくけれど、ほんとにそんな感じ。体のリズムに合わせて音を奏でてる感じ。

いつも思うけど、ジャズライブの後は全身の細胞が瑞々しく整列する。アドレナリンがぶわぁーっじゃなくて。細胞の一つ一つが本来の姿を取り戻したかのような、花に水をやった後の活き活きした感じ。

 

そして今日は日本舞踊。

5歳から日舞を習い始めて、中断している時期も長いけど足掛け30年お稽古してた。今日はお稽古していた先生のところの舞台だったのでやっぱり観に行きたくなってしまった。

見入ってしまう。もう本当に。

今日の会はいってみれば習い事の発表会だけど、うちの先生のお弟子さんたちは自分のお弟子さんもたくさんいるようなプロの舞踊家が多いので、はっきりいって発表会レベルではない。地方(じかたと読みます)(三味線とか太鼓とかの人たち)も一流どころがくるのでその音にも聞き惚れる。

自分から習いたいといったわけじゃなくて、わからないままお稽古に祖母に連れていかれたのだけど。祖母と一緒に踊りの舞台を観に行ったこと、その時教えてくれた「櫓のお七」の物語のこと、初めて「素踊り」を見てスゴイなって思ったこと、同年代の子供がすごく上手だった「三ツ面子守」のこと。子供ながらに鮮明に覚えていて。

好きだったんだなぁ、そのころから。

 

好きなものに理由なんて無いのよね。体が反応する。意識より、感情より。

血が騒ぐ、とはよく言ったもの。

私の場合は「血が騒ぐ」っていう感じより内に深くえぐられる感じだけど。

好きに理由なんてない。

ジャズに日本舞踊。(そして野村萬斎さん)

なかなかマイノリティなラインナップで同じ趣味の人にお目にかかることはほとんどないけれど。

私の人生に必要不可欠だな、と再認識の休日でした。

 

 

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たくさん物が入る納戸は欲しいですか?

間取りの打合せでよく出てくる言葉

「収納はたくさん欲しいから納戸が欲しいです」

納戸っていうのは2帖3帖くらいの物を収納する小さな部屋のことです。

うーん、それ本当に必要ですか?そこに何を入れるの?

「ファンヒーターとかひな人形とかスーツケースとか、あとは・・・」

ファンヒーターやひな人形など季節限定の大物を収納する場所が必要なのはわかります。でも「納戸」ほどの広さが必要でしょうか?

ウォークインクローゼットならわかります。洋服を入れるという用途がはっきりするのでそれなりに使えるようにつくります。

でも、納戸のように「なんでもいいから物が入れられる部屋」をつくることは私はほとんどの場合反対します。

 

理由①

収納の原則は「使う場所=収納場所」です。使う場所のそばにないと出し入れが面倒になるだけです。独立した収納部屋をつくるより各部屋にそこで使うものが入る収納をつくるほうが楽です。

理由②

広い収納場所は中をどう仕切ってどう収納するかが難しいです。奥まった所はどうしたって使いにくい。奥行が浅くすぐに手が届く収納のほうが使いやすいです。

理由③

なんでも入れられる広い収納=不要なものを詰め込む開かずの間、をつくる元凶です。離れた場所にそんな部屋つくったら何十年も物を溜め込むことが容易に想像できます。

 

家づくりの場合、収納場所をどう考えるかというと、何を持っていてそれをどこでいつ誰が使うかを考えましょう。

寝室でつかう冬の布団をリビングに収納しようとは思いませんよね?キッチンで使うザルやボウルを廊下にしまって使いやすいとは思いませんよね?

何を入れるかわからないけどここに収納が欲しい、では住み始めてから使いにくいだけです。

収納場所を考える前に、自分が何をどれくらい持っているか把握しましょうね。

「納戸が欲しい」って、新しい家をつくるのに物をため込む前提だなんて、なんだか悲しくないですか。

 

 

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