よつば暮らしデザイン室

ブログ

Monthly Archives: 1月 2018

リビングで勉強するのは有り?無し?

受験シーズンですね。お子さんが受験生でやきもきしてるお母さんたちも多いのかな。

みなさんのお子さんはどこで勉強してますか?

子供部屋?それとも家族のいるリビング?

近頃は家をつくるとき、ダイニングやキッチンに勉強できるスペースをつくることがあります。

小学生のうちはどうせ一人じゃ勉強しないし、帰ってきたらランドセルをそのへんにほかってるし、明日の教科書そろえるのも自分じゃなかなかやらないし。家事やりながら勉強みてあげたいし。

さすがに高校受験や大学受験の頃は家族のいるところ、ってわけにはいかないと思うんですけど・・・。

子供がリビングで勉強することに賛成ですか?むしろそうしたいですか?

やっぱり自分の部屋で集中してやってもらいたいですか?

私は子供いませんが、もし自分が親だったら子供がいつでも集中して勉強しやすい環境は整えてあげたいと思います。

設計士としては私の意志はどうでもよくて親御さんの教育方針によるので求められればそのようにしますが、「本当にそれでいいですか?」っていう念押しというか深く掘り下げて伺うようにします。

最近こういうの多いからなんかいいなーと思うんです、程度のことではおススメしません。きちんとこれがいいという納得できる理由がないものは後々使われなくなるからです。

私は「勉強する」ということは学歴とか知識というよりも、社会にでる訓練だと思っています。自分でやることを決めて頭脳を使い考えて答えをだす、という訓練です。

そして集中力を養うということ。これができなければ仕事はできない。

好きなことをのびのびやって得意な能力をのばして欲しい、というような教育方針もいいですけど、苦手なことを克服してできないことをできるようにする努力は能力を伸ばすためにいつかは必要になると思うんです。

アスリートが苦しい練習を乗り越えてメダルを目指すように。

そういう環境を子供たちには与えたいなぁ、と私は思います。

リビングで勉強する子供、あなたはどう思いますか?

 

 

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家族の変化に困らない家づくりとは

家の寿命より家族の寿命が先に来る、前の記事でそう書きました。

日本の家は欧米に比べて極端に寿命が短いと言われていたため、今では家の寿命を延ばすような家づくりをする傾向があります。

家の寿命が50年60年それ以上として、そこに住む家族はどうでしょう。

50年同じ人が住むことは考えにくいですね。それは昔も同じこと。

でも、昔は人が変わったとしても家族形態はさほど変わらなかった。祖父母+夫婦+子供、夫婦+子供。

ところが今は、子供が成長すると家をでて戻ってこないとか、結婚しないで中年になっても一人暮らしとか、年取った夫婦だけとか、「家族」といえども一緒に住まない人が増えてきた。

こうなると、夫婦+子供という従来の典型的な家族という形態で家に住んでる期間はさほど長くはなくなってくる。

建てる時はたいてい子供が小さくて何をするにも家族優先、子育て中心、家族が一緒であることが当たり前、それを基準に家づくりをする。

ところが家の寿命に対してそんな期間は長くはなく。子育て期間が終わるとどうなるか。

子供部屋が使われなくなる、子供が見えるように配置したLDKが実は使いにくくなる、若い時には苦にならなかった使い勝手が年とともに使いにくくなる、などなど。

子育て中はどうしてもその苦労が大きくて子育て中心の家になりがち。でも、実は住まいの寿命考えると子育て期間は長くはない。子供は成長するのです。

家族は変化するのに家がその変化に対応できないというのは、本当はまだ使える家が住みにくくなってしまう。とてももったいないことだと思うのです。

そうならないためにどうするか。

役割をつくりこまない間取りにする。

昔の日本の民家は田の字の間取りでした。8帖6帖の部屋が田の字に並んでいるだけ。布団を敷けば寝室、座卓があれば食事の間、座布団をだせば客間。使い方次第で機能が変わる部屋でした。建具をはずせば広くなるし。

こういうフレキシブルさを求めて、あえて間取りを細かくつくりこまず、水回りくらいを決めたらあとはどうにでもできるような単純な部屋の配置にしておくのです。

家族中心の時は広々したリビングとして使い、子供が巣立ったあとは個人の趣味が楽しめる個室にする。

デザインも今の好みや流行にしない。家具やファブリック類で変化をつくれるようにする。

そのかわり、構造と断熱といった後でいじれない中身をこだわる。構造も、ガチガチに固めず間取りの変化に対応できる組み方にする。

シンプルな間取りと流行に左右されないデザイン。余白を残す家づくりをおすすめします。

張り切り過ぎてお店みたいなおしゃれな家は、家族の変化についていけなくなるのではないかと思うので、気を付けて。

 

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家族って、なに?

『家族を考える』このタイトルに惹かれて買いました。日経ビジネスです。

家づくりの仕事をしていて最近つくづく思うことがあります。

家の寿命より家族の寿命のほうが短いということ。

50年くらい前までの日本は「子+両親+祖父母」という構成が一般的で子供が成長して親になっても次の子供ができて親は祖父母になった。

それが核家族といわれるようになって祖父母だけの世帯と「親+子」の世帯ができた。

さらには、結婚しない子供が増えて大人になっても「一人」という世帯が増えた。

家族ってなんでしょう。

一緒に住む人?血のつながった人?結婚した人?

だとしたら、一生結婚せず子供がいない人はいつか「家族がいない」ということがおきる。親や兄弟が死んだら。

いつも引っかかることがあります。

大きな災害や一大事が起きた時、真っ先に助けたり安否を確認したり頼ったりするのは「家族」。

何のためにがんばるのか、誰のためにがんばるのか、っていう質問には「家族のため」って答える。

苦しい時に頑張れるのは「家族がいるから」。

メンタル的なことだけじゃなく、何かの保証人とか保護者とか後見人とか、そういう責任やプライバシーが深く関わることは他人ではなく「家族」。

いつも聞いてるラジオで交通安全を訴えるスポットCMがあって「安全運転で家族の笑顔を守りましょう」っていうんですけど、なんで家族ってわざわざ言うの?守るのは家族だけ?

家族がいる人には家族が一番濃い繋がりで一番大事だと思います。

だったら、「家族」がいない人はどうなの?

親兄弟夫婦子供がいない人は、誰のためにがんばるの?誰を真っ先に守るの?

家族は、最小の社会、一番身近な人間関係、濃い繋がり。

現代の法的な制度やしくみは「従来型の家族」が前提にできあがってる。人間の心の変化に自分たちがつくった制度は法律が追い付かなくなってるんじゃないだろうか。

むしろ「従来型の家族」は社会を維持するために、感情や意志とは別にそうするしか生きていけなかった人間によって作り出されたものって気がする。

 

 

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