よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: 家づくり・素材

木を使った家の本物とニセモノ

日本の家は木でつくられていることが多いです。
木は昔から日本人にとってとても身近な素材でたくさんあるし扱いやすいから。
今でも木造住宅は多いけど、今つくられている住宅の多くは「木」に見えて木じゃないものがほとんどです。

ただの「模様」ですね、木目っていう。それを見て「木」がいいって言っても、それただの模様だから。

本当の木ってこんな感じです。



昔の家、というイメージがあるのか、木を使っているうちにつく傷や変色をよく思わない人が今では増えています。
傷がつくのも変色するのも経年変化であって劣化ではない、と捉えて欲しいです。
もっと言えば、手入れをきちんとすれば経年美化です。

木目が印刷されただけの樹脂製や紙製のドアや床をみて、木だと思っている人が多いような気がして。
切り身の魚しか見たことない、っていうのと同じかも。

プラスチックならプラスチックらしくツルツルテカテカの素材感でいいのに、本物の木に近づく素材感につくってるところが「木」を求めていながら「木」の特性を避けてるわけで、結局ニセモノだなーって思います。

日本人は木が好き、っていうけど、遠く離れて眺めてる感じですね。

 

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手入れが楽な住まいのつくり方

家づくりで、汚れが目立たないとか手入れが楽なことにこだわる人、多いですね。

手入れが楽って具体的にはどういうこと?

水で洗える、洗剤で洗える、お金かけずに直せる、そもそも手入れしなくていい、など。

どんな物でも、使っていれば汚れたり傷はつきます。新品のままなんてありえません。

汚れが付きにくい、汚れをとりやすい物が手入れが楽かというと、必ずしもそうではありません。

この写真は新築住宅の階段です。普通に「木」でできてると思いますよね。たしかに「木」ではありますが。

表面は木目のシートが貼ってあります。これはシートですが、1ミリ以下の厚さの木が貼ってあるものもあります。

こういった「表面だけきれいに見える」工業製品が今の家づくりではたくさん使われています。床とか扉とかカウンターとか。

こういう表面だけ貼ってある工業製品は「手入れが楽」と思われてます。たしかに、本物の木よりは水に強かったり住居用洗剤で手入れができたりすることもあります。

でも、工業製品はできた時だけきれいで後は朽ちていくだけです。傷がついたら補修はできないし塗装もできません。時間が経って味が出る、なんてことはありません。経年劣化しかありません。

それに対して、本物の木だけでできた製品は表面に傷がついても中身も木なので、表面をけずったりもう一度塗装すれば新品と同じになります。時間が経つにつれて色が変化したり味わいがでます。使いこむほど味が出る革製品と一緒です。

経年劣化ではなく経年変化、経年美化。

傷がつくことが気にならないし、後で補修ができて新品同様になる。このほうが「手入れが楽」と私は思います。

工業製品が多く使われる理由は、安いことと扱いやすいこと。(工業製品のほうが高いこともあります)

工業製品といっても様々なので「張りもの」ばかりではありませんが。

なんでもかんでも本物の木にすればいいというわけでもなく、適材適所ですね。

体に触れるところ、目につくところ、よく使うところは「張りもの」じゃないほうがいいなぁ、とは思っています。

 

 

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