よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: 住まいについての考え

家の構造見学会で質問すべきこと

家の中身がどうなってるか、知ってますか?中身=できあがったら見えなくなる構造体です。

見える部分がメイクだとしたら構造体はお肌。一生懸命メイクできれいにしてもお肌ボロボロなんて「美しい」とは言えないですよね。

どうしても見た目のデザインに心を奪われますが、家を選ぶ基準はデザインよりも構造体を優先すべきです。

理由は2つあります。

①見た目のデザインはインテリアコーディネートで後からでもなんとかなるけど、構造体はどうにもできない。

②10年後20年後の生活の質に大きく影響するから。

柱や梁や土台の種類、耐震強度の取り方、断熱材の種類、それらが何を使っているかで10年後20年後の家の健康状態が全然違います。

それを確認できるものとして工務店がよくやるのが「構造見学会」です。

建築中の家で柱や梁が全部取りついて壁や天井でふさぐ前の状態を見せるものです。

家を建てたいと思うなら、必ずこれはいろいろ行ってください。そしてこう質問してください。

「なんでこれを使っているのですか?なぜこれがいいのですか?」と。

家づくりは「これが正しい家のつくりかた」って言いきれるものがありません。材料も工法もいろいろな考え方があっていろいろなやり方があるからです。

ただ言えることは、何でもいい、とりついていればいい、ではないということ。

断熱材が既定の数値をみたしていればそれでいいわけではありません、柱があればいいわけではありません、筋交があればいいわけではありません。

標準的に多く使われているからこれを使っている、が理由なところは家づくりの考えが甘いです。いい家づくりをしよう、という意識があまりないといえます。

どういう考えをもって家づくりをしている、だからこれを使っています、という説明を聞いてください。

よく「これが標準仕様です」と工務店は言いますが、それはその工務店の標準であって世間の標準でも家づくりの標準でもありません。そもそも「標準」があいまいです。多くのところで採用されてるから標準ってわけでもありません。

家づくりはデザインよりまずは質を求めるべきです。

そしてそれをきちんとわかるように説明してくれる工務店を選びましょう。

みんなちゃんとつくってるでしょ、って思うかもしれませんが、けっこう違いますから。やっぱり安いところはそれなりです。そしてそれは10年後20年後に差が出ます。

「標準ですよ」の言葉に惑わされないように。

 

 

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家づくりであぶり出される家族関係

家族だからといって同じことに同じ方向に進もうとしているわけではありません。

家建てたい、と奥さんが思っても、ご主人も同じくらいの熱意で思っているとは限りません。

建てることに賛成しているならいいほうで、全くその気がないことも考えられます。

家族関係で何かしらの不安材料ある場合、家づくりを進めることはやめたほうがいいでしょう。

なかには、新しい家建てれば夫婦仲が改善する、と無茶な勘違いをしている人もたまにいますが、逆に問題が深刻化するだけのように思います。

なぜなら、家づくりは家族それぞれの価値観がはっきり表れるからです。今まではなんとなくオブラートに包まれていたり、どちらかが引いていたりしたことが、オブラートがなくなり激しく主張したり、ちょっとのがまんだったことがガマンの限界が見えたりします。

家づくりはうまくいけば最高に家族の関係が密になりますが、どこかが無理している場合は逆にその無理が大きくなります。

だから、家づくりを進める前に家族の話し合いを十分にしておくことは必須です。誰かがガマンするとか不満を抱えたままにならないように。

家族って、実はなんらかの問題を抱えているってことが多いんじゃないかと思うのです。夫婦仲がイマイチだったり兄弟姉妹で性格が全然違ったり嫁姑問題があったり不登校だったりひきこもりだったり。もちろん、みんな仲良し家族もいるでしょうけど。

ただ、問題があるからそれを全て解決してみんな仲良しになろう、というのは違う気がします。

家族といえども一人一人の人間なので価値観は違います。衝突もします、根本的に気が合わないこともあるでしょう。

そうであっても「いい関係を保つ」ことが家族のカタチなのかなと思います。その家族それぞれの「いい関係」。違うことを認め合って受け入れていられる関係。

自分のことばかり主張したり、不満ばかりぶつけたり、言わずに堪えたり、どうせ無理とそっぽを向いたり。そんなふうにコミュニケーションのキャッチボールがうまくいってない場合は要注意です。

表面上について出る言葉じゃなくて、その奥にある本当はどうしたいのか、という自分の意識に目を向けましょう。

今までないがいしろにしていた自分の本心と向き合いましょう。

自分じゃどうしていいのかわからない、というかたはご連絡ください。

あなたの想いや考えをしっかり伺って、現状の整理と解決の糸口を見つけますよ。建築士としての家づくりの経験と、コーチングでメンタルからのアプローチで対応します。

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成人式の「はれのひ」騒動はなぜ起きたのか

はれのひ騒動、一生に一度の成人式だから余計にクローズアップされている気がしますが、

そもそもお客様からお金をいただいておいて夜逃げするという、単なる倒産よりもさらにたちが悪いことで、人としてあるまじき行為だと私は思います。

どんな会社でも大企業だろうが零細だろうが事業が立ち行かなくなるリスクは抱えているものです。それを乗り切るために日々経営者は試行錯誤していくわけです。

私は工務店の社長さんとか他の業界でも零細会社の社長さんと会う機会はよくあります。

特に工務店さんとお仕事をしたいと思っているので、知り合いから紹介されて会いに行くこともあります。

初対面でその方の具体的に家づくりのことや仕事に対する考えとか住宅業界についての話をしていくのですが、

話を聞いたときの感覚が大きく2つにわかれます。

①家づくりが好きで会社を経営している

②会社の売り上げをあげるために家づくりという事業をやっている

経営者である限りどんな業種だろうと規模だろうと売り上げをあげること会社を維持することは必須です。「好きだから」だけでボランティア精神でやってることはあり得ません。

でも、①と②はやっている事業そのものへの愛情が、雲泥の差だと思います。

もっというと、「お客様の気持ちに寄り添って」とか「お客様の喜びが私たちの喜びです」というような耳障りのいい言葉も、「会社の売り上げをあげるために」という言葉が前に潜んでいることを感じることがあります。

「(契約をとるためには)お客様の気持ちによりそった対応を」「(契約をとるためには)お客様の信頼を得よう」

おちろんはっきりとは言わないけれど、というか、無意識のことなので言う言わないではなく、話をしている中でそういうニュアンスを感じるのです。

そういう方、家づくりそのものへの愛情を感じない人とは、私は一緒に家づくりの仕事はしません。

自分のやっている事業に誇りと愛情をもっているか。それとも、会社経営が先なのか。

「はれのひ」の社長がなぜ成人式の振袖という事業を選んだのかわかりませんが、自分が好きなことで人の役に立つ、という仕事をするということの基本中の基本が欠けていたんじゃないでしょうか。

あそこまでやるとそれ以前に人として責任感もない最低野郎だな、とも思うけど。

会社の良し悪しを見分けるのに、HPやパンフレットや営業トークだけではわからない、理念や人柄や社風を肌で感じ取ることは重要だと思うのです。

一生に一度の大金をかけた家づくりでこんなことが起きないように、営業にながされずに工務店を選ぶ方法を教えていこう!と改めておもうのでした。

 

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