よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: 仕事をする

信じられないような不正がなぜ起きたのか

建築業界で安全性をごまかす不正がまた起きました。しかもかなりの年数と規模。

建築業界を取り締まるはずの国土交通省の建物に安全性がごまかされた製品が使ってあるって、皮肉もいいとこです。

そんな長い間性能をごまかしてたなんて、信じられない話です。何年もってことは代々受け継がれてるってことですよ、ごまかすことが。なんで「それはおかしい」って誰も言わなかったのか。

そこにたずさわってる人たちの、目的意識が間違っているのだと思います。

規模が大きい建物になればなるほど施工の関わる会社や部品に関わる会社は増えるし階層は複雑になります。

そうすると、階層が下になればなるほど建物本体との関わり、お施主さんとの関わり、その建物をこれから使う人との関わりは薄くなります。

仕事を発注してきた会社の担当者、だけがその会社と建物との接点になります。

自分たちの仕事の目的が発注してきた会社からOKをもらうことが目的になる、本当は建物ができて何十年後かまでの品質確保が目的のはずなのに。

その製品の試験をしていた人たちは、出来上がる建物の安全性の責任をおっていると意識していたのでしょうか、何十年後かの人命に関わると意識していたのでしょうか。

仕事をする目的が、仕事を波風立てずにこなすこと、になってたんじゃないかと思います。

でもこれって、どこにでも誰にでもありそうですよね。

余裕のなさ、日本全体の余裕のなさ、を感じます。時間をかけることや、待つことや、失敗を受け入れることが難しくなっていきているような、いつも何かに追われているような。

なんなんでしょうね、この余裕のなさは

 

二世帯の家 完成見学会

10月27日28日 岡崎市保母町

予約制です。見学希望の方はご連絡ください。

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好きなことをやり続けている素敵な大人の話

木のおもちゃがずらーっと並んだここは、名古屋市の閑静な住宅街のとあるお宅の地下室です。 

部屋中いっぱいおもちゃで埋め尽くされてます。

地下に行く階段はこんな感じ。思わず、わああーー!って声がでちゃいました。

ここは、「おもちゃのひろば」を主宰されてる三輪義信さんのお宅の一部です。

三輪さんは糸のこで木のおもちゃを作って自宅を開放してらっしゃいます。ここには子供たちが遊びにきて自由にここのおもちゃで遊んでいきます。

その数、そのクオリティにびっくりです!

こんなおままごとセットも!かわいい!

ここに写っているのは地下室で、これとは別にアトリエがありそこに糸のこが数台置いてありました。

増築するとしたら地下室つくるしかない、ということで地下室つくっちゃったそうです。

三輪さんは元・特別支援学級の先生です。おもちゃづくりを始めたのは、最初は自分のお子さんのためだったそうです。そのうち学校の授業でも使うようになり・・・。

ここのアトリエを始めたのは20数年前、地下室をつくったのは10数年前、とのこと。

自宅を開放してこどもの遊び場にしたり、工作教室を開いたり、つい最近は韓国で工作指導もしてらっしゃったそうです。

好きなことをやり続けて20数年経った姿というのをこうして目の当たりにすると、「好きを仕事にするためには」なんていろいろ小手先のこと考えるよりも、とにかくやり続けることなんじゃないかって思えてきました。

自分のやりたいことをやり、人と共有して喜んでもらえる。「好きを仕事に」の原点ですね。

 

そんな三輪先生をお招きして読み聞かせをやります。読むのはこの本

これに合わせて三輪先生がつくったおもちゃがこちら

絵本に合わせて木のおもちゃで場面をつくっていきます。立体的な紙芝居のよう。

愛知建築士会女性委員会の催しのひとつです。来年1月です。詳細は近いうちに書きますね。

 

そうそう、三輪先生にこんな質問をしました。「子供たちがおもちゃを無くしたりこわしたりしませんか?」

返ってきた答えが

「無くなったらつくればいいし、こわれたら直せばいいから」

素敵すぎます。

 

 

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商品力が二流でも業界トップになった住宅設備メーカー

昨日のテレビ「カンブリア宮殿」、住宅設備メーカーのリクシルをやっていました。

リクシルという会社は前身はトステムというサッシメーカーです。

トステムがタイルメーカーのイナックス、エクステリアの東洋エクステリア、サッシメーカーの新日軽、キッチンメーカーのサンウェーブなどを統合して今のリクシルになっています。

統合っていうか、実質的にはトステムが他を吸収合併した感じですね、あきらかに。

 

リクシルの前身のトステムという会社は創業時は窓サッシメーカーでしたが、イナックスとの統合まえでもキッチンもユニットバスも室内ドアもつくってました。

トステムとリクシルが統合したのが2001年。

私が当時勤めてた会社でもよくつかってました。そのころからトステムは他とは違ってました。

他のメーカーと圧倒的に違うのは「対応力」でした。

正直言って、サッシは元々つくっていたので良いのですが、キッチンやユニットバスが他より良かったかというと、そうでもない。悪いわけじゃないけど一番いいわけじゃない、すごく魅力的な何かがない。とくに室内ドアなんかはあきらかに二流三流でしたね。

やっぱり木でできてるようなものは元々材木商だったようなW社やD社のほうがいい商品でした。

「商品はW社がいいけど、対応はトステムだよね」

当時私のまわりではよく言われてました。

対応力とは具体的にどういうことかというと、

住宅設備メーカーは受発注業務や商品説明など1人の営業さんが専属で工務店に対応してくれます。

トステムも基本は1人の営業さんが専属でつきますが、それ以外の対応もしてくれる他部門の人が多い。

小さい工務店にとって、新しい法律や制度や技術を知ることは日々の業務ではなかなか難しい。大手ならそれを専門でやる部署がいるでしょうけど。そういうことを積極的に説明してくれる部署の人がいたり、エンドユーザーへの説明ツールも提供してくれたり。

専属でくる営業さんもいろんなことを良く知ってたしマメだったし。しかも担当者がかわっても対応力は変わらなかった。

とにかく、小さい工務店にとってかゆいところに手が届く。そんな対応なのです。

どうしたって頼りますよね、そんなところがあれば。

特別魅力的な商品ではないけど抜群の対応力。

中小零細工務店がターゲットで、そこの潜在的なニーズをくみ取り対応する。

トステムがサッシメーカーから住宅設備総合メーカーのトップランナーになったのはそんな理由のような気がします。

あ、もちろん商品力も向上してますよ、室内ドアなんかは本当に昔に比べたらずいぶんよくなって今じゃ主流で使う工務店も多いんじゃないかな。

家づくりする人は1回は行くんじゃないですかね、リクシルのショールーム。なんでもあるから。

オシャレとか高級とかセンスいいっていう特徴より、庶民が喜ぶ機能満載、って感じのイメージかなぁ。

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