よつば暮らしデザイン室

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Author Archives: mo1620yo

物がかたづく間取りにするための
かたづけしやすい収納にするコツ

狭い賃貸マンションから新築の一戸建てにするんだから
収納がたくさんあって
かたづく家にしたい!

と思っている方は多いと思います。

せっかくこだわりの注文住宅にするのだから
おしゃれに素敵に住みたいですよね。

新しい家になったら
一戸建てになったら
かたづくようになるのでしょうか?

残念ながらそれは違いますね。

これだけははっきり言えます。
収納場所が増えればかたづくわけではありません。

今まで300軒くらいの家づくりをして、間取り相談も受けている建築士としての経験で得たことを、みなさんにお伝えしますね。

まず第一に、収納が多いほうが片付く、という考えはNGです。

かたづけが苦手な人にとって、収納はできるだけ多いほうがいいのでは、という不安な気持ちはわかります。

おおきな納戸があればそこに物がたくさんしまえて片づけが楽なのでは、と思う気持ちもわかります。

でもこれが、物を溜め込む元凶です。

まず意識していただきたいのが、「片付いている」とはどういう状態かというと

【適量な物が、しまいやすい場所=使いやすい場所に、おさまっている】

ということです。

はみ出ているものを隠すようにしまい込む、ではありません。

片づけることを↑コレだと思っている人が多いのですが、それは間違いです!!!

収納が適切な間取りかどうか、それはまず、あなたの家庭の適量を把握していますか?ということから始まります。

この質問で、表情が暗くなる人は、余分な物をたくさん持っているんだな、ってわかります。

私が収納場所を考える時、だいたいこんなふうに考えます。

物はざっくりわけて、
①日常頻繁に使う物、
②季節や行事など限定的に使う物、
③趣味の物、
に分けることができます。

これらをどこに配置するか、です。
なんとなく収納を配置する、では、なんとなく物が増えていってしまいます。
ここはこういう物をしまう、とわかっていると片付けはぐっと楽になります。

①日常頻繁に使う物
=キッチン道具、食材、洗濯用品、洗面用品、衣服、などなど

これは優先的に配置します。
片付けのセオリーである、しまう場所≒使う場所、です。

標準的な収納量を考えてまずは配置し、
特別に多いものをプラスしていきます。

靴が特に多いお家は大きめのシューズクロークとか、
調理家電が多い人はキッチンのカウンタースペースを広くとか、
そこはヒアリングで決めていきます。

②季節や行事など限定的に使う物
=扇風機やヒーター、ひざかけ、お雛様、お正月用品などなど

これらも基本は、使う場所の近くを考えます。が、①ほど優先ではありません。
なので、廊下の階段の下とか、玄関横とか、使う部屋の隣、くらいのイメージです。
ただし、1階で使う物は1階に、2階で使う物は2階に、となるようにできるだけするようにします。

③趣味の物

これはそれぞれの家庭で全然違いますね。
でも、これはみなさん自覚して量を把握しているので、実は案外かたづけしやすい物です。

アウトドア系なら外に近いところとか、本やCDならその持ち主の個室とか。場所も広さもすんなり決まることが多いところです。

①②③の中で意外とやっかいなのが、①です。
なぜかというと、
ついつい増えてしまうものだからです。
なので、どのくらいの量が適量なのか、どのくらいの広さがあれば足りるのか、ご自身で把握しにくいんです。

そして、どこに分類したらいいのか、気づかないものもあります。
食器や食材や靴といった、明らかに分類しやすいものは
どこに収納場所をつくればいいのか、わかりやすいですが。

処分する予定のダイレクトメールとか、子供のプリントとか、
めったに使わないけどいざというときに使う工具類とか、
持っていることを忘れがちなお掃除便利グッズとか。

ついたまってしまうもの
つい出しっぱなしになってしまうもの
しまい込んだら使わなくなるもの

そういうものの収納場所を決めなければ
かたづく家にはなりません。

なぜなら、散らかるもの、溜まってしまうものは
そういうものだからです。

実際にどんな
散らかるもの、溜まってしまうもの
があるか。
あなたは把握していますか?

ぜひ今のうちにダンシャリをしてくださいね。
あなたの家にどれだけ余分な物があるのか自覚できますから。
間取りを検討中=引っ越す、と思いますので、物は減らしたほうが断然楽だしお得ですよ。

【間取り相談セカンドオピニオン】受付中です
右上の「お問合せ」からお気軽にどうぞ。

注文住宅の依頼先の決め手はコレ

注文住宅の依頼先探し、迷ってなかなか決められない、という方もいると思います。

注文住宅が成功するかどうかはどこに依頼するかで決まる、といっても過言ではありません。

今回はそんな依頼先の決め方について大事なポイントをお伝えします。

私は外注の建築士として数社の住宅会社や工務店の家づくりをしています。
いろいろな会社の内部を知っているからこそ、わかることをみなさんにお伝えしたいと思っています。

注文住宅を考え始めた方、
情報は集めたけど絞るのはこれからの方、
数社に絞られたけどこれという決め手がない方、
ぜひ参考にしてくださいね。

注文住宅を考えているということは、それなりに「どんな家」という家に対するイメージがおありかと思います。

おしゃれな家、地震に強い家、自然素材の家、コスパのいい家、リビングの広い家、オープンキッチンの家

これらはすべて「家」そのもののイメージですね。

依頼先を決める時、「家」だけで判断してはいけません。

家の、見た目のデザインや、耐震や断熱といった性能をこだわって選ぶかたはとても多いです。

それと同じくらいにこだわって欲しいのは「会社そのもの」です。

どういうこと?と思いましたか?

注文住宅で依頼先の決め手として多いのが、
「担当者がよさそうだったから」

そんな理由で?って思うかもしれませんが。

ある程度自分たちの要望となる家が絞られてくると、それに見合った依頼先も絞られてきます。
コストもだいたい予想の範囲におさまりそう。

そういう依頼先候補が数社になった最後の段階で
「なんとなくいい感じ」のする会社に決める人が多いということです。

その「なんとなく」の判断が後々の不満の元になります。

注文住宅は依頼先との信頼関係がとても大切です。
言った言わないのトラブル、
思っていたことと違った、
もっとこうしたかった、
などの小さなトラブルが起こりがちです。

そして、建てて終わり、ではないのが家です。

住んでからの不具合やメンテナンスといった、長い付き合いにもなります。

家そのものの満足度だけではなく、
依頼先の満足度もあなたのこれからの住まいへの満足度になるのです。

「なんとなくいい感じ」ではなく、
きちんと判断項目を決めてその会社の良し悪しを判断してください。

それがこの先の長い付き合いとなる依頼先を決めるコツです。

依頼先を判断するポイントをまとめてみました。

①システマチックに進んでいくか、自由に進んでいくか

注文住宅は決める項目がとても多く、打合せ期間は長丁場です。
次々に決めることを出されてきます。
それをテキパキと決めることができるのか、じっくり迷いながら進めたいのか、
それによって打合せ方法は変わってきます。
じっくりと考えて決めるという性格の人が、「今決めないと追加費用が掛かります」と言われると困惑するでしょう。
決めることが得意じゃない人は「どれでも好きなものを選んでいいですよ」と言われるのはかえって困りますよね。

打合せ回数に決まりはあるのか、選ぶ設備や素材は決められた範囲があるのか、決まっているもの以外を選ぶとどうなるのか、
それを事前に聞いて納得しておかないと、大きな不満のもとになります。

②何を優先に考えるか

家づくりは矛盾がいっぱいです。「いい家」の定義も作り手それぞれ意見が違います。
構造強度を優先するか、デザインを優先するか、素材を優先するか、現実的な使い勝手を優先するか、価格の手ごろさを優先するか。

これらは、その会社の家づくりの方針によって違います。

私はいろいろな工務店の間取りを目にする機会がありますが、
私だったらこの間取りはアウトだな、と思うことは度々あります。
それは、私が構造強度を優先に考えるので間取りに制約があるからです。

自然素材をメインにする会社は、無垢材を無塗装で使うことを当たり前に考える傾向がありますが、現実的な使い勝手は疑問があります。汚れやすいし一般的な洗剤が使えないこともあります。
それを「そういう風合いだから大丈夫ですよ」と説明する人もいます。
いい悪いではなく、何を好みとするか、価値観の違いです。
何を優先にするか価値観が違う会社に依頼すると、すべての判断が変わってくることになります。

③会社の体制はどうなっているのか

言い換えると、チェック機能はどう働いているか、とも言えます。

大きなハウスメーカーは完全に分業です。すべてに精通している人はいないとも言えます。

社員数が数人の工務店では一人の人が打合せから図面から現場まで見ている、ということもあります。

いずれにせよ、危険なのはマンパワーに頼っている会社です。

家づくりは様々な知識が必要です。正直言って一人の人間の知識では追いつきません。

建築士による法的なこと、科学的なことからくる知識と、
現場の職人さんによる経験からくる知識は違います。
どちらも必要なことです。

マンパワーに頼っている会社は偏りますし、チェック機能が働きません。
それは家づくりに限ったことではないと思いますが。

それをどう外部から判断するかですが、私はこれを質問するとよいと思っています。

何かしらの不備や失敗が起きた時、それをフィードバックする体制はあるかどうか、です。

設計の人が、これは施工上大丈夫なのか、メンテナンスできるのか、現場の意見を聞く機会があるのか。
施工で不具合が出たことを、今後の設計に活かすことができるのか。
担当者だけでなく、もっと知識や経験の豊富なベテランや上司がチェックする機会はあるのか。

こういうこと、零細工務店はとても苦手とするところです。
逆に、これができている会社は安定して成長しています。
本当にそう思います。

そして、これができていない会社は社員さんが疲弊してます。
そして、辞めていく人が多いです。
困ったことや失敗をリカバリーできない会社は、どの業界も成長しないですよね。

いかがですか。
①②③いずれのことも、
あなた自身がどうだったら納得するのか、それが判断の要となります。
まずはそれぞれの項目について、家族で意見を出し合ってくださいね。

具体的に「こんな会社なんだけどどうなんだろう」と思ったらお気軽にご相談ください。
こちらをどうぞ。⇒ セカンドオピニオンで相談を承っています。


注文住宅っていくらでどんな家になるのか
イメージできますか?

注文住宅で家を建てたいなぁ、と思っているみなさん、

いくらあればどんな家を建てることができるのか、想像つきますか?

ハウスメーカーや工務店に行って聞けば教えてもらえるでしょ、と思っているならそれは間違いです。

漠然としたイメージを持った程度であちこち見て回ることはおススメしません。

あなたが思っている以上に、注文住宅には見た目も性能もいろいろな家があって、建てる会社の実力も金額も本当にいろいろあるんですよ。

あなたに合った予算と家づくりをしている会社に行かないと、時間とお金を無駄にすることになってしまうんです。

もしあなたが、必要以上にお金と時間をかけずに家づくりをしたいと思うなら
この先を読み進めてください。
お金に余裕があってどこでもいいから家建ててくれればいい、というならここに書いてあることは役には立たないでしょう。


漠然とイメージしたままあちこちのハウスメーカーや工務店に行って情報を仕入れいくと、どうしたって性能がいいものやデザインが素敵なものが欲しくなります。
性能がいいものやデザインが素敵なもののほうが、いいに決まっています。

いいものを欲しいと思ってもそれが費用的に手に入らない、という時のメンタルの落ち込みは想像以上です。
よくわからないままあちこち行くことは、時間と労力を無駄にするだけです。
希望の会社にたどりつく前に、家づくりそのものが嫌になってしまうこともあります。

比較的大きな買い物の車や家電は人生で何度か経験するので、
いくらでどんなグレードか予測はつきますよね。

お店にいけば実物と値札もありますし。

注文住宅はそうはいきません。

人生で何度も経験する人は稀ですよね。

あなたがなんとなく想定している金額が、住宅としてどの程度のグレードなのか、どの程度あなたの要望がとおるものなのか。

それを知っておくことは、これからハウスメーカーや工務店を決める時に、より早く希望の会社にたどり着けるし、より確実に希望の家が手に入ります。

例えば食事なら、4人家族で4000円の予算の時、ホテルのレストランは候補にもしませんよね。4000円でおさまらないことは想像つきますから。

なんとなく要望をもってる程度で、家の知識もハウスメーカーや工務店の知識もないままいきなり行くと、
予算4000円なのにホテルのレストランに行くようなことをしてしまいます。

まずはざっくりと、あなたの想定している予算でどんな家づくりができるのか、イメージしていきましょう。

では順番にみていきましょう。
ここで示している金額は「建物本体価格」です。建物本体価格とは、地盤改良、外構工事、外部給排水といった、敷地によって変わる工事は含まない金額です。

●1000万円台の注文住宅

さて、1500万円で注文住宅はできるのかというと、とても厳しい、というのが私の考えです。

ローコスト系の会社で1000万円台前半でも出している会社はあります。

間取りや設備、材料といったものの選択肢が少なく、さらにそれらも質が最低レベルのものである可能性は高いでしょう。

質が最低レベルだとどんな家になるのかというと、
50年後10年後の生活で圧倒的に差が出ます。

そして断熱性能が悪いので、夏暑く冬寒い。
なので光熱費が高くなります。
健康にも悪く、ランニングコストが高い家になります。

傷がついてボロボロ、がたつく、夏暑い冬寒い、など。また、工期もできるだけ短く職人さんの単価も低くしていることが多いので、それだけ施工精度も劣ります。

日本の今の法律で最低限決められていることを守っているだけでは、快適な家にならない、というのが日本の家づくりです。

そういうギリギリのグレードがローコスト住宅です。

どんなに予算がきびしくても、家に興味はないからお金をかけたくないといっても、夫婦と子供2人の住む家なら、30坪くらいで1800万円1700万円は予定しておいたほうがいいでしょう。

間取りも仕様も選択肢は少なく、設備もローコスト向け仕様といったものになることが多い、それが1000万円台です。

●2000万円台前半の注文住宅

注文住宅らしくなるには、32,33坪くらいで2000万円台前半、ではないでしょうか。

キッチンでオプション仕様をつける、建具のデザインを一部好きな物にする、外観のデザインを工夫する、インテリアのアクセントがほしい、家事コーナーや書斎コーナーがほしい、ウォークインクローゼットは大きめ、断熱はケチらない、耐震はしっかり、など。

何かしらの希望を、あれもこれもとは言わないけれど、決められた範囲でいいから選びたい。

そんな注文住宅を実現するのが2000万円台前半です。

自然素材を使う、デザインにこだわった造作家具をつける、キッチンのグレードをあげる、など、高額なものは選びにくいですが。

キッチンや床やドアといった一般的な建材メーカーの、中級グレードを選ぶことができます。

いい会社に出会えれば、断熱性能の高い家にできるかもしれません。
断熱等級4より上の、ZHE程度の家にはしたいところです。

この価格帯を想定している人は、自分たちの家に何があれば満足度が高くなるか、しっかり見極めることが大切です。お金をかけるところはかける、それほど気にしていないところはすっぱりやめる、そういうメリハリのあるお金のかけ方がポイントです。

上手に選べば自分達の希望も叶い性能も確保された「賢い注文住宅」ができるのが、2000万円台前半です。

●2000万円台後半の注文住宅

面積も余裕がでてくるのが2000万円台後半です。

LDKで20帖はほしい、リビング横に畳のある部屋がほしい、仕事をする書斎がほしい、室内干しできる洗濯室がほしい、など、プラスαの部屋も叶う可能性は高くなります。

外壁材はサイディング以外にしたい、床は無垢材にしたい、キッチンはおしゃれなオープンキッチン、かっこいい階段がほしい、など、見た目にもこだわることができるでしょう。

31、32坪だと、間取りもどこか窮屈につめこむことになりますが、35坪くらいになると多少余裕もでてきます。

依頼先選びも、デザインも、素材や建材も、選択肢がぐっと増えてくるでしょう。

しっくい壁の自然素材の家、断熱性能はHEAT20のG2レベル、といったことを希望される方はこれくらいの金額を想定しておいたほうがいいと思います。

ちょっとこだわりのある注文住宅を実現できるのが2000万円台後半です。

●3000万円台の注文住宅

ちょっとグレードの高い注文住宅になるのがこの価格帯からです。

もちろん面積にもよりますが。

中級グレードより上の価格のものを選ぶことができるようになります。

造作家具や自然素材、デザイン重視のものを選ぶこともできるでしょう。

そうはいっても、あれもこれも性能のいいものやデザイン性の高い物を選んでいては、あっという間に予算オーバーします。
全体的に費用をかけた物の中にローコストの物が混ざると見劣りがします。せっかくいいものを使っても効果がありません。性能としてもデザインとしても。
全体のイメージを崩さない程度に費用を抑えるところは抑える、という選択が必要になるでしょう。

性能もデザインも中級以上が叶うのが3000万円台です。

いかがでしょうか。なんとなくイメージつきましたか?

覚えておいて欲しいのが、
どのハウスメーカーも工務店も、得意な価格帯があります。

トヨタ自動車は大衆車のヴィッツも高級車のレクサスもつくっていますが、
注文住宅はそういうことはあまりありません。

ローコストが得意な会社に2800万の家は頼まないほうがいいし、3000万のお客様も多いようなこだわりの会社には1700万の家は難しいのです。

あなたが想定している価格で実現できる、最大限の性能とデザインを叶える会社を選ぶ、それが注文住宅の成功のカギです。

★注文住宅の依頼先選びを助けます。
必ずチェックしなければいけない性能のこと、
工務店の良し悪しがわかる質問のしかた、
予算オーバーしないための工夫、
見落としがちな間取りのチェック、など。
間取り相談以外も質問OKです。
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