愛知・岡崎・西三河の建築士設計事務所。家づくりセカンドオピニオンは全国対応です。

  • お問い合わせ
  • facebook
  • Twitter
  • Instagram

家事動線のいい間取り5つのポイントと事例2つ

家事動線がいい間取り

って具体的にどんな間取りかわかりますか?

「家事動線」と一口にいっても
実は中身はいろいろあります。

何が、どうだと、家事動線がいいのか。

工夫すべきポイントをご紹介します。

これを書いている私は
設計事務所や住宅会社の設計職を経て独立した1級建築士です。
お施主様の暮らしとこだわりにこたえる注文住宅を設計しています。
今までたずさわった家づくりは300棟ほどあります。
その経験をいかしてセカンドオピニオンのご相談も受けています。


1.家事動線のポイント5つ

家事動線を良くするためには
さらに5つの動線をみていく必要があります。

①洗濯動線 

②調理動線 

③かたづけ動線 

④掃除動線 

⑤ゴミ出し動線 

それぞれに、気をつける点がありますので順番にみていきましょう。

 

1)洗濯動線 

一番工程が多く移動も長くなり面倒な家事です。
洗濯動線が家事動線の大半を占める
といってもいいくらいです。

脱ぐ→洗う→干す→仕分ける→しまう 

これをいかに最短にするかです。

干す(乾かす)場所をどこにするか。

これが最大のポイントです。 

洗うと干すが同じ部屋=ランドリールーム 
がおすすめです。

乾燥機や乾太くんで乾かすのでほぼ干さない 場合
乾太くんと洗濯機と仕分け場所の横並びがおすすめです。

移動距離が少ないまま
洗う→乾かす→仕分ける
までができます。

ただ、乾燥機が使えない衣類もあるので
干す場所もお忘れなく。

<室内干しの場合>

洗濯機のある脱衣室に干す
という場合も移動が少なくて便利です。

ただ、
その部屋で干して乾くのかどうかの検討
をお忘れなく。

高気密高断熱住宅ならかなり乾きます。
モデルハウスで実際に乾き具合を体験すると確実ですね。

<外に干す場合>

一番移動が多くなるのがこのパターンです。

やっぱり洗濯物は外に干したい
晴れてる日は外に干したい
そういう方もいらっしゃいますよね。

特に2階バルコニーに干す場合は
どうしても遠くなります。

せめて、
洗濯機から階段の距離、
階段からバルコニーまでの距離
をスムーズにしましょう。

乾いた洗濯ものを、仕分ける→しまう場所、も重要です。

それをラクにするのが

ファミリークローゼットです。

ランドリールームの横にファミリークローゼットがあれば
断然楽です。

ただし、ファミリークローゼットには注意することがたくさんあります。
安易に採用すると
狭くてかえってかたづかない
着替える場所がない

などの後悔があることもあります。

こちらに詳しく書きましたのでぜひ参考にしてください。

『こんなファミリークローゼットは後悔する!失敗しない間取りとは』

 

2)調理動線 

キッチン内の動きだけではありません。

買い物から帰って食材をしまう→食器のあとかたづけ
まで をいいます。

 

車から降りて玄関を通ってキッチンまでの距離 が遠い
重い買い物袋を提げての移動が大変です。

たまに使う調理器具や食器 が
取出しにくい、しまいにくいと

結局使わなくなります。

いったりきたりすることが多い調理中の動きは
パントリーの位置が重要です。

キッチンから振り向いたらすぐ、
キッチンから横にすぐ

「すぐ」というのがポイントです。

4,5歩が1,2歩に減るだけでも
調理中の楽さは全然違います。

食材のダンボール買いが多い
という場合は
玄関→土間収納→キッチン
という並びにすると便利です。

3)かたづけ動線 

使ったものをすぐにかたづけることができるかどうか です。

特にリビング、ダイニング です

リビングソファに出しっぱなしになっているもの 
ダイニングテーブルに出しっぱなしになっているもの 
ありませんか?

しまうことが面倒になると
部屋は散らかった状態になります。

ポイントは
収納場所は使う場所のすぐそば
かつ、
しまいやすいこと
 
です。

引出や扉をあけたら
どこに何があるのかすぐわかる量にとどめることも大事です。

新しい家なのに物が散乱している
なんてことにならないようにしたいですね。

4)掃除動線 

掃除はルンバだけではありません。

こぼしたものを拭くもの
すき間を掃除するもの
高いところのホコリ取るもの
換気フィルター掃除
庭や玄関まわりの掃除 

やろうと思った時にすぐできるように
わかりやすいところに
わかりやすくしまってあることがポイントです。

そうじゃないと掃除しなくなっていきます。

5)ゴミ出し動線 

分別ゴミ置き場からゴミ収集場所までの
動きがポイントです。

家の外に出すまでのルート ができるだけ短いほうがいいですね。

ニオイも気にしたいところです。

キッチン内に分別ゴミ置き場がある間取りが多いですが
キッチンからリビングを横切って廊下に出て玄関、
となると
万が一、ゴミ袋から水分がこぼれたりしたら大変です。

玄関からキッチンが遠いと
ゴミ出し動線が長くなりがちです。

朝出勤時に
「あー、ゴミ出し~」と
バタバタと奥にあるキッチンに戻る
ということが起きます。

調理動線でも玄関からキッチンが遠いと不便なので
キッチンの位置は玄関から遠くないほうが
家事動線全体の短縮につながります。

勝手口をつくる間取りはかなり減りましたが
ゴミ出し動線を考えると
勝手口があるといい間取りもあります。

こちらに勝手口について書きましたので
参考にしてください。

「勝手口があると便利な間取り、使わない間取り」

2.楽な家事動線にするコツ

動線をコンパクトにするためには
2つのコツがあります。

1)それぞれの家事のための収納場所

かたづけ動線でも書きましたが

使う場所≒しまう場所、です。

納戸をつくってそこに何でもいれる
という人がいますが
あまりおススメしません。

よほど収納上手なかたづけ上級者ならいいですが。

◎ゴミ袋はゴミ置き場に収納
◎食材はキッチンすぐ横のパントリー
◎拭き掃除の雑巾は水を使う洗面の収納
◎ダイニングで使うことが多い文房具はダイニング横の収納
◎ソファやラグマットを掃除するコロコロはリビングの収納

大きすぎる収納1ヵ所よりも
使う場所ごとに適量の収納が便利です。

取出しにくいから高いところに収納をつくらない
という人は多いですが
奥行の深い収納も使いにくいです。

動線を短くするには
わざわざ行かないといけないところに収納しない
ということもポイントです。

2)直線的でスムーズな移動

家事動線をラクにする間取りというと

移動距離を短く

という人が多いです。

もちろん距離も大事ですが

30坪くらいの家での「距離」って
たいしたことではありません。

距離よりも

直線的かどうか、アクションが少ないかどうか、です。

移動部分の、

曲がりを無くす
回り込みを無くす
ドアの開閉を少なく

ということがポイントです。

 

3. 家事動線のいい間取りの実例

1)土間と勝手口で調理動線が楽な間取り

このご家庭はお米を1俵買ったり、食材を箱買いすることが多いので
キッチン横に広い土間収納をつくりました。
勝手口の横が駐車場になっていて
車から降ろしてすぐキッチンに入れる
という動線です。

2)ランドリールームとファミリークローゼットで洗濯動線が楽な間取り


洗濯機と乾太くんが横並びの脱衣室兼ランドリールームです。

キッチンのすぐ後ろ
ファミリークローゼットがすぐ横
なので
洗濯動線が楽ですね。

3.まとめ

家事動線は
それぞれの動線がバラバラにあるのではなく同時進行 です。

洗濯動線はいいけど調理動線が面倒 

ゴミ出し動線が悪くてゴミ出しの日が憂鬱 

キッチンの収納はすごく楽だけど
リビング収納が無くていつも何かが出しっぱなし 

ということが無いようにしたいですね。

何かが抜け落ちている
ということはないようにしましょう。

 

それぞれのご家庭で家事のやり方や暮らし方があります。

友人や親が「いい」といったことがあなたにとって「いい」とは限りません。

あなたが、
何を気にするか、何は気にならないか、
それを自分で把握することがまず大事です。

情報収集だけでなく
客観的に見る、分析する
という見方も必要です。

そんな注文住宅のヒントをメルマガでお届けしています。

間取り迷子のあなたには
セカンドオピニオン間取り相談
という方法があります。

小さい図面をみて頭を悩ませていいるだけでは解決しません。

第三者の専門家に見てもらうことでわかることがあります。
◎この間取りの何がモヤモヤするかわかった
◎2社で迷っていたけどどちらがいいか決断できた

という感想をいただいています。

ブログ一覧へ戻る

最新の記事

カテゴリー

お問い合わせフォームはこちら

ページの先頭へ