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新築で乾太くん(かんたくん)を置く時
おススメしない間取り

前回の記事で
ガス衣類乾燥機、乾太くん(かんたくん)を設置する場合の注意点を書きました。

その中でも一番重要なのは
乾太くんの設置高さです。

今回はさらに詳しく乾太くんの設置高さの注意点を
洗濯機のタイプ別にみていきます。

それがわかってくると
乾太くんが使いにくくなる間取り
もわかってきます。

乾太くん使えると思っていたのに
住み始めたら使いにくかった・・・、ってならないために、
間取りを考える初期段階から
どこに設置するといいのか考えていきましょう。

この記事を書いている私は
地場の工務店で設計職を勤めた後、2013年に独立した一級建築士です。
今まで7,8社の工務店さんの注文住宅の設計を請け負ってきました。
毎週末、平均2,3組のお施主様と家づくりの打ち合わせをしています。
いろいろな工務店さんと家づくりをしているからこそわかること、
これから家づくりをされる方が失敗しないような情報をお伝えしていきます。

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1.乾太くんの基本情報をさらっと

乾太くんはガス器具メーカーのリンナイが出しているガス衣類乾燥機です。
ガスが引いてあることが大前提です。

早く乾く、ふっくら乾く、ということから人気の家電です。
ここ数年、注文住宅を建てる方でも設置する方が増えました。

大きさは洗濯機より高さがちょっと低いくらい。
置き場所によっては
手が届きにくい
腰をかがめなきゃいけない

ということが起きるので
設置場所の検討はしっかりすることが大事です。
このあたりのことは前回記事をお読みください

2.乾太くんの設置高さがなぜ重要なのか

どうレイアウトするか考える前に一番注意したいことがあります。

乾太くんを置く高さです。

理由は前の記事で書いてあるのでこちらを参照してください。

『乾太くん(かんたくん)を設置場所を決める時に注意すること』

乾太くんを洗濯機の上に設置すればいい
と思っている方は要注意です。

では、実際に洗濯機の上に乾太くんも設置したら
どれくらいの高さになるのか、みていきましょう。

3.洗濯機がドラム式の場合

ドラム式洗濯機本体の高さは、105センチくらいです。
ドラム式洗濯機の上部は30センチあけること、と消防法で決められています。

そうなると、ドラム式洗濯機の上に置く場合、
乾太くん置く高さは140センチくらいになります。

そうなると、出し入れ口の下端高さは153センチくらいになります。
身長170センチちかい人じゃないと、中を覗いて見ることはできません。

洗濯物を入れる時は中を見なくてもいいですが
取り出すときは見えたほうがいいですよね。
靴下とかハンカチとか、底にあったら忘れてしまいそうです。

手を伸ばして洗濯物を取り出すにも
この高さでは手が底や奥には届きません。

これでは踏み台を使うことになります。
洗濯の度に踏み台を使う、
脱衣室に踏み台が置きっぱなしで邪魔
ってことになりそうです。

それはちょっと、イヤですよね。

4.縦型洗濯機の場合

フタを開けた状態の寸法をチェックしましょう。
だいたい135センチくらいが多いようです。

その上に置台を置くと
乾太くんの高さは140センチくらい。
出し入れ口の下端が153センチくらい。

上で検証したドラム式の場合と同じです・・・。

フタの開き方はいろいろあります。
折りたたんでコンパクトに開くものじゃないと
まず無理だと思います。

ちなみに、

乾燥機能付き縦型洗濯機は上部に50センチ空けること、という消防法の決まりがあります。

そんなに空けたら乾太くんの設置高さが非現実的なのですが、
そもそも乾太くんがあるので
洗濯機に乾燥機能はいらないですよね・・・。

ドラム式の場合も、縦型の場合も、
高さが低いもの、
縦型の場合はフタを開けた状態の高さが低いもの

を選ばないと
洗濯機の上に乾太くんを設置パターンは使いにくい
ということになります。

踏み台無しでこのイラストのように使える人は
身長170センチくらいの人じゃないと無理でしょう。

5.乾太くんが使いにくくなる間取り

こうやってみていくと
そもそも洗濯機の上に乾太くんを設置するのは使いにくい
ということがわかってきますね。

新築で乾太くんを使いたいと思っているなら、

乾太くんを洗濯機の上に置かざるをえない間取りはとりあえずやめておきましょう。

具体的にはこういう間取りです。

-①1坪の広さで洗濯機と洗面化粧台が横並び

従来あたりまえによくあった洗面脱衣室です。
最近はこういう間取りは減りましたが。

洗面脱衣室に置けないなら他のところに乾太くんを置けばいい
と思うかもしれませんが。

新築なのに洗濯機と離れたところに乾太くんを置くメリットはありません。
洗濯動線が長くなります。
家事を楽にするために乾太くんを使うのに
わざわざそうするのはもったいなすぎます。

-②収納があって一見広く見える洗面脱衣室

タオルや着替えや洗剤などなど、脱衣室には物が多いので収納はあったほうが絶対便利!
ということで収納を加えた洗面脱衣室

ですが、やはり洗濯機の上じゃないと乾太くんは置けません。
仮に、収納をなくしたとしてもトータル寸法が
「洗濯機+乾太くん+洗面化粧台の幅」もとれないからです

洗濯機70センチ+乾太くん70センチ+洗面化粧台75センチ
を置くとすると
洗面脱衣室の寸法としては2300くらいは必要です。

-③洗面化粧台が別になっていて一見広く見える脱衣室

最近は、洗面化粧台を脱衣室とは別にする間取りが増えました。

これもそのパターンで単独の脱衣室です。
脱衣室にも洗面にも収納があってとても使いやすそうです。

ですが、洗面所にも脱衣室にも、
乾太くんを洗濯機の横に置くほどの広さはありません。

乾太くんと洗濯機を横並びに置くには脱衣室の幅が1600は必要
と覚えておいてください。

6.まとめ

最近は洗面化粧台を脱衣室と別にする方が増えたので
①のような間取りは減りましたが

②③は収納もあって広そうに見えますね。
でも、収納を無くしたとしても
乾太くんを洗濯機の上にしか置けません。

新築で乾太くんを使いたいと思っているなら
洗濯機の上に乾太くんを設置することを安易に提案されたら
その間取りはとりあえずやめて
乾太くんを使いやすい配置にできる間取りを考えてもらいましょう。

せっかく新築するのに
使いにくい思いをするのはもったいないですよね。

近頃は洗面化粧台を脱衣室にはおかない間取りが増えました。

脱衣室=ランドリールーム

という感じです。

脱衣洗濯室で必要なもの
洗濯機、乾太くん、収納、この3つをどう組み合わせるかで
家事が楽になるかどうかが変わってきます。

あなたのお家ではどんなレイアウト、何がどれくらいあると使いやすいか
ご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。

近頃増えているランドリールーム
家事の仕方によって必要な場所、スペースが違ってきます。
こちらを参考にしてください。
使いやすいランドリールームの間取り~タイプ別チェックリスト

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