私の事務所は小さなワンルームアパートで他の部屋には住んでる人もいます。
その中に、たぶん若い男性が住んでいて、いつも洗濯物がきれいに干してあるんですよね。
地元の自動車部品メーカーの作業着、黒いTシャツ、タオル、安全靴も干してある。タオルはちゃんとピンっとなるように隅が洗濯バサミでとめてあって、TシャツはTシャツ、タオルはタオル、靴下は靴下でグループ分けされてるかのように綺麗に並んでる。時々足ふきマットも干してある。
几帳面だなぁ、きっちりしてる。
ちらっと姿を見かけたことあるだけで挨拶もしたことないけれど。なんだかどんな人なのか想像できます。
「几帳面」だけでその人を推し測れるわけではないけれど。
物の扱いには人柄が表れると思います。良くも悪くも。
物は勝手には動きません。必ず人の手によって家のなかにやってきて、人の手によってそこに置かれます。
物の状態はそこにいる人の無意識の行動を表します。嘘いつわりなく。
忙しい時は散らかるのは単に時間がなくて片づけられないというだけでなく、心に余裕がないことが表れてるんですよね。
物にその人の状態が表れるのなら、その逆もあって、目に入る物の状態から心の状態が影響も受けます。
散らかったところで生活していれば心は無意識にざわざわした情報を受け取るのです。
自分がつくった環境が自分自身に返ってくるというわけです。
余裕がないときこそ、手にした物、目に入る物を意識して整えることで、自分に余裕ができます。
物をきれいに整えるっていうのは、おしゃれにするとか高級なものを使うってことじゃなくて、大事に扱うということ。
そのへんに出しっ放しにするのではなく決めた場所に収納する、縦の物は縦に並べる、ぎゅうぎゅう押し込むのではなく余裕を持たせてしまう。
見た目の余裕、行動の余裕、気持ちの余裕、全て繋がってるんですよね。