家づくりは芸術作品と違って、作り手の思うままにつくるのではなく、お客様の注文に合わせてつくります。
むしろ、作り手の意思よりお客様の要望が優先です。
でも、要望を聞くことはたしかに必要だけれども。
それを勘違いして「お客様がこれがいいと言ったからこれでいいんだ」といって作り手としての意思もなくものづくりをしてしまうのは、
それは違うと思うのです。
お客様の要望に応えることとは別に、いい家づくりについて知識を蓄え考えを巡らしどうしたら美しくなるかを配慮することは、プロとしての責任です。
お客様がいいっていうから品質を落としていいわけじゃない、カッコ悪いものにしていいわけじゃない。
素人であるお客様に技術的な性能についていい悪いの判断は不可能ですし、デザインの良し悪しだって素人から見たら単なる好みの範疇でしか判断できない。
お客様の要望に合わせて物をチョイスするだけの家づくりはただパズルを組み立ててるのと同じこと。
デザインじゃない。
お客様の要望とコンセプトを把握しつつ、プロとしての質の良さを追求していくことは必要なことです。
「要望通りにできて満足」ではなくて「要望以上の提案がもらえて満足」って思ってもらえるようにしていきたいですね、設計者としては。
なーんて、思ってはいても現実はどこまでそれができてるかは反省ばかりだけど。
住んでから10年後20年後に、
「何がどう性能がいいかわからないけど、とにかくこの家は快適で居心地よくて大好きなのよね」
なんて言われたら最高です。
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