猛暑が続いてますね・・・、暑いのが得意でエアコンが苦手な私もさすがにエアコン無しでは眠れません。
暑ければエアコンで涼しくする。
それを当たり前に思うかもしれませんが、そもそもエアコンをつけなければいけないほど家の中が暑いことが問題なのです。
日本の住宅は欧米に比べると圧倒的に暑さ寒さに弱いです。夏暑くて冬寒い住宅です。
日本は工業製品や科学技術は先端をいくのに、建築の温熱環境については完全に後進国です。
ヨーロッパはどちらかというと寒さが厳しいので冬の寒さ対策=高断熱化が進んでます。
それだけでなく、日本ではほとんど普及していないセントラルヒーティングが多いです。セントラルヒーティングとは1か所の熱源で家全体を温めるというもの。
日本は局所冷暖房が基本です。人がいる部屋だけ冷暖房するというものが局所冷暖房。
歴史的に見ると一部屋どころか、コタツとか火鉢とか部屋を暖めるにもならないような暖房で過ごすほどです。
なんとなく日本人には根底にこの考えがあるような気がするのです。
『暑さ寒さはがまんするもの』
学校にエアコンをつけるべき、という意見に対して一部のオジサンが「昔はガマンしたものだ」「子供はガマンするものだ」などと言って非難されてるようですが。
それに近いことが住宅の世界でもおきています。
高断熱高気密住宅といわれるものがあります。CO2削減や低炭素社会の観点からも日本の住宅は制度としてどんどん高断熱化しています。20年ほど前までは北海道や東北の寒冷地の仕様が今は関東中部関西でも高断熱高気密住宅として建てられるようになっています。
高断熱高気密住宅は、暑さ寒さのストレスを感じずに家中を快適にする、というのが目標です。
それに対して、北海道並みの仕様が温暖な中部地方で必要なの?高断熱はいいけど、そんなにしなくてもいいんじゃないの?
という意見もあるのです。
特に、自然派住宅系の会社は多い気がしますね。高断熱高気密に異を唱えるのは。
断熱材で覆って機械換気することが自然とはいいがたいのかもしれません。
あとは、家の性能に対して無頓着なローコスト系とか不動産系の人たちとか。
私は、高断熱高気密にすることで環境負荷が減ると思っています。
暑さ寒さはその場で体感しないかぎりわからないので、暑さ寒さのストレスのない家のメリットは伝わりにくいんですよね。
一番よくないのは理屈を理解せずに時代の流れに任せて安易に採用することです。中途半端にお金がかかるわりに適切に使われないから費用対効果が悪くなる。
きちんと理屈を理解して最適に使えば環境負荷も減り人にも優しい快適な家になるはずです。