年に数回のお楽しみ。これを観ることが私にとっては精神安定剤。
野村萬斎さんの狂言。
今回は毎年幸田町で行われてる狂言会なので、能楽堂じゃないから雰囲気がちょっと違うけど。
やっぱり能楽堂のほうがいいなー、あの研ぎ澄まされた空気感が舞台上の芸をより引き立てる感じがする。
「はじめてみる子どもと大人のための」っていう会なので狂言についての解説もあったのだけど、
狂言の舞台(能舞台)って何もないんだよね、舞台装置が。音楽もないし、ほとんど。
だから、想像力をもって観てくださいね、ってことです。
歌舞伎は、舞台の総合芸術でこれでもか!ってくらいの衣装と舞台装置と三味線や太鼓や唄がずらーっと並ぶ。
そういうのが目を楽しませてくれるところがあるけど。
狂言を観るようになって、だんだん狂言のほうが私は好きだと気づいた。
歌舞伎もいいんだけど、おなかいっぱい、って感じになるのよね、時々。
ほぇぇぇ~~~、って感じ。
狂言は、余分なものは一切なし。音も人も演者の動きでさえ、決められた型があるのみ。
萬斎さんが舞台上にあらわれると、
会場の空気が変わる。
能舞台だとそれが如実にわかる。
あの瞬間が、たまらない。
全身のセンサーが研ぎ澄まされる感じ。
ほかでは味わえない感覚。
やっぱり、能楽堂いきたいな。