あなたが検討中のその間取り、
キッチン後ろの収納、それで足りますか?
今は時短になる調理家電がいろいろありますよね。
新しい家になったら使いたい家電があると思ってる方も多いと思います。
せっかく時短になると思って買ったのに、
置く場所なくて動線がわるくなったら
時短どころかイライラの原因です。
家づくり検討中にかたに向けて
調理家電を無理なく置いて家事ラクを実現するための
キッチン後ろの収納パターンをご紹介します。
この記事を書いている私は
一級建築士として日頃から、注文住宅のお客様のプランニング、打ち合わせ、インテリアコーディネートを担当しています。
「建築家の作品」といわれるような高額な住宅ではなく、地域工務店さんのお客様の家づくりをしています。
無理のない予算、性能、日々の使いやすさ、をベースにしつつ、お施主様の個性や心地よさも叶える注文住宅を設計しています。
目次
よくある対面キッチンの場合
後ろの収納はこんな感じです。
工務店で標準として設定されているものの多くは180センチのことが多いです。
一般的にも180センチのシステムキッチンの収納をつける方は多いですね。
さて、ここに並べる家電は何があるでしょうか。
電子レンジ、炊飯器、トースター、電気ケトル、コーヒーメーカー
これをずらっと並べてみると・・・
すでにカウンター上はいっぱいです。
ホットクックに代表される電気鍋
下ごしらえに大活躍のフードプロセッサーやブレンダー
スムージーつくりのジューサー
共働きで時短が最重要!っておうちにはいくつかあるのではないでしょうか。
ところが、この収納の配置ではホットクックは置けません!
180センチのカウンターだけでは調理家電はあまり置けない!
ってことは頭にいれておきましょう。
では、時短がかなう調理器具がおけるキッチン収納のプランってどうしたらよいでしょうか。
カウンター180センチだけでは置けないことは確かです。
まず思いつくのが
カウンターを長くする
システムキッチンの収納の場合、45センチ、60センチ、75センチ、90センチのキャビネットを組み合わせて収納をつくっていくことが多いです。
180センチに45センチを追加して225センチのカウンターにする。
180センチに90センチを追加して270センチのカウンターにする。
といった具合です。
よくある対面キッチンの広さでカウンター収納がどれくらいの大きさになるかというと。
冷蔵庫を除いたスペースをすべて使うと幅270センチほどになります。
キッチン後ろに長いカウンターがあるといろいろ置くことができて便利です。
ただし、カウンターは長くなったものの、食品ストックはどこに収納するのか、ゴミ箱はどこに置くのか
ということを考える必要があります。
上のプランのように、パントリーが別のスペースとして必須になってくるでしょう。
上のキッチンのようにパントリーを別の部屋にできない場合、
後ろにパントリーをつくることが多いですね。
こうなるとカウンターは180センチしかとれません。
これじゃホットクック置けない!?
こういう場合は家電が収納できるキッチン収納を使いましょう。
蒸気を吸ってくれる機能があったり、引出式になっていたりします。
ここに、炊飯器、電気ケトルを置くと
上にホットクックを置けます!
ただし、家電収納に使われた分、
引出が少なくなるので、食器を収納するスペースが減ることになります。
ゴミ箱スペースもなくなるかもしれません。
吊戸棚に食器を入れたり、パントリー下部をゴミ箱スペースにすることも検討しましょう。
キッチン後ろの収納スペースだけでは足りなさそうだし
すぐ横にパントリーもない・・・。
そんな場合は
キッチン前のカウンターを工夫しましょう。
対面キッチンの前のカウンターを奥行25~30センチにして
カウンター上を家電置き場にします。
ただ、コーヒーメーカーやブレンダーのような小さなもの限定にはなります。
カウンター下を棚にして、たまに使う食器や調理器具を入れるということもできます。
ただし、ダイニングテーブルが邪魔で出し入れしにくい、
ダイニングが狭くなる、
ということもあります。
テーブルの大きさと配置
棚の奥行は慎重に決めましょう。
魅力的な調理家電を使うことができれば家事がラクになりそうですよね。
キッチン収納は毎日の家事を楽にするためには重要な部分です。
家電をたくさん置くことが優先なのか
パントリーが広いほうがいいのか
引出がたくさんあるほうが使いやすいのか
ゴミ箱はどこに置くと使いやすいか
などなど
考えることは様々あります。
全てを叶えることができればいいのですが
面積的にも予算的にも
なかなかそうはいかないと思います。
あなたの日常の家事で、
特に楽にしたいこと、苦手なこと、それほど気にならないこと、など
今までの住まいを振り返ってみましょう。
欲しいものだけを考えていても優先順位は決まりません。
本当に必要なものを取り入れて
あなたにとっての最適なキッチンにしてくださいね。
あなたが検討中のその間取り
使いやすいかどうか
構造的に弱くなっていないか
何かもれがないか
建築士の目でチェックします。
セカンドオピニオンをぜひ活用してください。