愛知・岡崎・西三河の建築士設計事務所。家づくりセカンドオピニオンは全国対応です。

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2社の工務店、2つの間取りで迷ったK様のセカンドオピニオン間取り相談

注文住宅の工務店、ハウスメーカー選び
たくさん見た中で最後の2社までしぼれたけど
どちらか1社に決められない!

という人は案外多いのでは!?

数回プランをつくってもらうと

「そろそろ契約を・・・」

みたいな雰囲気になってきたり。

「今月中に決めていただかないと値上がりしますよ」

なんて言われたり。

じりじりと決断を迫られますよね。

セカンドオピニオン間取り相談のご相談者様も

こういった

【決断の時】

にご依頼いただく方は多いです。

今回は

2社で迷っていたK様のセカンドオピニオンご相談事例をご紹介します。

工務店、ハウスメーカー決めるの難しい!
どうやって間取りって決めていくの!?

と思っているみなさん

参考にしてくださいね。

これを書いている私は
設計事務所や住宅会社の設計職を経て独立した1級建築士です。
お施主様の暮らしとこだわりにこたえる注文住宅を設計しています。
今までたずさわった家づくりは300棟ほどあります。
その経験をいかして
【セカンドオピニオン間取り相談】
をおこなっています。

セカンドオピニオン間取り相談の概要はこちら↓↓↓

1.工務店2社で迷っていたK様のご相談内容

K様は
◎関東~関西まで展開しているFC系の工務店A社
◎地元の工務店B社
この2社で迷っていらっしゃいました。

2社ともに間取りを作成していただいていました。

そろそろどちらかに決定しなければ
という段階です。

この時点でのK様のそれぞれの工務店への感想は

■A社
 担当者さんの対応がよい
 会社も信頼できると感じる
 提案された間取りがイマイチ

■B社
 提案された間取りがとても良い
 間取り自体は配慮があり細かく考えられたものを提案してくれると感じる
 担当者さんがイマイチ
 

出された間取りや提案はB社が対応がいいと感じるけれど
会社としてはA社に気持ちが傾いている

といった状況でご相談にいらっしゃいました。

『セカンドオピニオン間取り相談しっかりコース』

1回目ZOOM相談

メールでやりとり3か月間

2回目ZOOM相談でパースを確認

という流れで進んでいきます。
3か月のあいだに10数回メールのやりとりをしました。

2.2社の違い

A社とB社で間取りの違いが大きく2点ありました。

こちらがA社のプランを少し変更を加えたもの。

こちらがB社のプランに変更を加えたもの。


1)駐車場の取り方の違い

■A社
車は道路に平行に縦列に停める
建物は道路に平行で長方形プラン

■B社
車を道路に対してL型に停める
建物は玄関アプローチを奥にするL型プラン

K様の敷地は

30坪ちょっとの2階だてを建てると
車2台のスペースがぎりぎりとれる程度の広さです。

90センチほどの高低差があるので
玄関までのアプローチで階段が4,5段必要になります。

この2つの条件をクリアするために
建物の形状をどうとるか
それが第一関門でした。

2)LDKの向きの違い

■A社
キッチン+ダイニングが道路に直交方向
リビングがその横
というL型配列

■B社
キッチン+ダイニング+リビング
が道路に平行に一直線の配列

A社のプランは
キッチンが奥まって
水回りと階段が西に追いやられています。

B社のプランは
キッチンが南にせり出して
玄関アプローチが
奥まっています。

キッチンと脱衣ランドリーの距離感は
どちらも同じくらい
になっています。

3.ZOOM相談でお答えしたこと

K様からご提供いただいた

◎提出された間取り
◎K様が各社からもらった仕様書やHPに載ってる仕様
◎K様が受けた説明

これらのことからアドバイスしました。

1)2社の仕様の比較

A社は全棟長期優良住宅取得をうたっていました。
構造強度を重要視しているようで
仕様書やHPでも構造についてページをさいていました。

K様も、この点に信頼を寄せていました。

B社も耐震等級3、許容応力度計算による構造計算
を記載してありましたが
標準仕様ではないようです。

断熱等級は
どちらも同じくZEH程度でした。

気になったのは
B社は「軒ゼロの屋根」を標準仕様としていたことです。
デザイン性、とのことです。

たしかに、B社のHPの事例をみると
スクエアな外観でモダンなお家が並んでいました。

「建築家との家づくり」をうたっていたり
B社は見た目にかっこよさ、を特長にしているように見られました。

軒ゼロの屋根はかっこいいけれど
雨漏れのリスクが高まることがデータからも知られています。
もちろん、すべての軒ゼロのお家が雨漏れするわけではありませんが。

軒ゼロでも雨漏れを防ぐために防水性を考えた施工を実施しているのか
確認したほうがいいですよ
とK様にはお伝えしました。

A社はセンスやカッコ良さでは劣るかもしれないけれど
耐震への取り組みは評価できる

B社は耐震や性能は特別良くもなく悪くもないけど
間取り作成能力や提案は期待できる

最後の決め手は

「K様は何に信頼を感じ、家づくりに何を求めますか?」


2)縦列駐車とL型駐車どちらがいいか

A社が出してきたプランは
そもそも玄関アプローチが短く
玄関までの階段が足りない

と思われるものでした。

また
道路と建物の間も狭く
軽自動車がギリギリ止まるかどうか・・・

間取りの良い悪いの以前に
これ無理なのでは?
と思うようなものでした。

B社のL型駐車のほうが
◎車が停めやすい
◎玄関アプローチが無理なくとれる

私からは
L型駐車がよいのでは
とお伝えしました。


3)直列LDKとL型LDKはどちらがいいか

A社のように
キッチン+ダイニングが南面に直交方向
という配列の場合
どうしてもキッチンだけが奥になる
という印象を受けます。

これを
明るさが足りない
と感じる人もいます。

南面から距離ができるからです。

数値的な照度が足りているかどうかではなく
あくまでも個人の体感で
明るいと感じるかどうか

です。

B社のように
南面に平行にLDKが並んでいると
キッチンの南に窓をとることができます。

キッチンが明るいかどうかは
これの影響が大きいです。

明るいキッチンを望む方には
南面に平行のLDKは向いているでしょう

もちろん、他の家事動線も満たしているなら、という前提ですが。

2.A社に決めた理由

数日のうちに

「A社に決めました」

とご連絡をいただきました。

改めてA社の説明を聞いて
会社の姿勢、方針、質問に対する受け答えが納得できる、
という点で信頼できると感じたとのことでした。

提案や間取り作成については
「セカンドオピニオン相談で補いたいです!」
と言っていただきました。


引き続きご相談におこたえして
さらに間取りをブラッシュアップしていきます!

3.2パターンの間取りをチェック

◎駐車場がL型が縦列か
◎LDKがL型か直列か

この2パターンの間取りをそれぞれ改善しながら
どちらがいいかを絞っていくことになりました。

1)縦列駐車のプランをチェック

変更したのは大きくこの3点です。

①アプローチ階段を奥にずらす

敷地の高低差から考えて
階段1段の高さが高くならないように
アプローチ階段の奥行を長くしました。

②駐車場の幅を確保

建物と道路のあいだがもっと近く
軽自動車がギリギリ停まるかどうかだったので
建物奥行を少し縮めて駐車スペースを確保しました。


③パントリー入口を確保

キッチン横のパントリーの入口が狭く
実際には通れなさそうでしたので
通れる広さを確保できるように変更しました。

2)L型駐車のプランをチェック

1階は2パターン作成しました。

大きく変更したのはこの4点

①南にあったパントリーを奥へ

パントリーは食品を置くので陽のあたる南は避けたいですね。
買い物から帰ってきてここまで運ぶのも動線が悪いです。

②書斎を2階へ移動

書斎2畳が1階にあり
脱衣ランドリーが狭くなる原因になっていました。
2階のほうが落ち着いてつかえるため書斎は2階へ変更。

③脱衣ランドリーを広く

洗濯物干しが通路部分になっていたので
実際には干せなさそうでした。
洗濯機と乾太くん上部を洗濯もの干しスペースに。
乾太くんも洗濯機と離れていたので並列できるように変更しました。

④トイレが玄関から丸見えだったものを移動

玄関のすぐ右にトイレの入り口がありました。
さすがにこれは気になるので
玄関からトイレ入口が見えないように変更しました。

4.階段の高さに要注意

B社からもらっていたプランでとても気になることがありました。

階段1段の高さが高くなるのでは?
と思ったのです。

13段で上がるようになってました。

この時点では立面がなく、2階までの高さがわからなかったのですが
13段であがる住宅はあまりありません。
よほど1階の天井高を低く設定しているなら別ですが。

B社のプランだと階段がたぶんこうなりますよ
ということを説明した展開図を作成しました。

SNSでも時々見かけます。

階段1段の高さが高かったり、奥行が狭かったりするプランを。

上り下りしづらいです。

階段の高さや狭さなんて
できたしまったら
こんなものか
となってしまう部分です。
でも、日々の生活で影響は大きいですよ。

5.窓の大きさ・収納の改善

間取りの方針は

L型駐車場・LDK一列プラン

に決まりました。

玄関が奥まっていると
車の横を通って玄関に行くまでが
雨の日に傘をさして通りにくいのでは

という心配をされていました。

大きな車じゃなければそこまで狭くならない
とわかったので
L型駐車プランになりました。

ここから先は

窓の位置・種類・大きさ
収納やドアの位置

といった部分的なブラッシュアップになります。

こういったことは
展開図で確認すること
が大事です。

平面図だけで窓を決めるのは難しいです。


特に
脱衣ランドリーは
洗濯機・乾燥機・物干しバー・仕分け台

と色々なものが絡むので
細かく確認しましょう。

6.内観パースで確認

窓や建具が決まってきたら
内観パースでさらに確認です。

K様は
キッチン後ろに窓をつけるかどうか
最後まで迷っていましたので
窓あり窓なし
2パターン作成しました。

気になることがあったので
さらに展開図を作成しました。

気になったのは

ハイドア

です。

天井いっぱいに取り付けるハイドア
かっこいいので採用が増えています。

図面には
出入口のみに「ハイドア」と記載されていました。

収納ドアにはその記載がなかったのです。

収納ドアだけが中途半端な高さでは
せっかく出入口をハイドアにしても
もったいないですね。

実際のご相談では
内観パースは
ZOOMでいろんな角度からお見せしています。

内観パースは
最初のプレゼンとしてつくるハウスメーカーが多いように思います。

でも実際に役に立つのは
図面ではわからない部分の確認です。

キッチンに立った時にどんな風に見えるのか。
窓の大きさはどんな風に見えるのか。

こういったことは内観パースで確認すると
わかりやすいのでお勧めです。

7.セカンドオピニオン間取り相談で補うという選択

K様は
気に入った工務店があったけど
提案に不安を感じていました。

その部分をセカンドオピニオン相談で
ブラッシュアップさせていきました。

気になることはマメにメールをいただき
疑問や不安を解消されていきました。

納得できる家づくりは
どこまで細かく想像できるか
がとても大切です。

セカンドオピニオン間取り相談では

こうするとこうなるよ
ここはこうなってるけど大丈夫?

図面だけでは気づかないことを
お伝えしています。

8.セカンドオピニオン間取り相談を受けたK様の感想

K様から感想をいただいたのでご紹介します!

Q1:相談する前に、解決したいと思っていたこと、
聞きたかったことはどんなことでしたか

A1:ハウスメーカー工務店の選び方、過ごしやすい間取り

Q2:上記のことは相談したことによって解決しましたか、
または、解決しそうですか

A2:解決しました

Q3:今回の相談でもらった回答、受けたサービスで、
わかりやすかったこと、役に立ったことはどんなことですか

A3:ハウスメーカーを選ぶとき聞いた方がいい内容、間取りの変更

Q4:ここまでの家づくりの中で、困ったこと、悩んだことはどんなことですか。

A4:ハウスメーカーの選び方、駐車場を設ける向き、間取り、窓、照明

Q5:費用をかけてまでセカンドオピニオン間取り相談を
受けようと思った理由は何ですか

A5:気に入ったハウスメーカーがあったが間取りの提案が
イマイチだったため

Q6:その他、ご感想、ご要望があればご記入ください

A6:限られた予算の中で納得のいく家づくりがしたいと思い、
セカンドオピニオンをお願いしました。
どちらのハウスメーカーにするか決められなかったときや、
駐車場の設け方を決められなかったときは、
相談できて本当に助かりました。
家が建つのが楽しみです!

==============

注文住宅は決めることがたくさんあります。
迷うこともいっぱい。
それを素人の考えだけで決めるのは気づかないことも多いです。
担当者だけではなく
別の専門家の忖度のない意見を聞くことで
より確実に、納得のいく、判断ができます。

結果的に、限られた予算でも満足度の高い家になります。

気になる方はお気軽にお問い合わせくださいね。

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