よつば暮らしデザイン室

ブログ

Monthly Archives: 10月 2018

家族の距離と間取りの関係

家づくりで一番時間がかかるのが間取りです。

よくある失敗が、間取りがパズルのようにあれもこれも押し込んだようになってる間取りです。

ここをもう少し広くとか、ここにも収納が欲しいとか、ここにも入口つけてとか、こちょこちょいじっている間取りは結局動きにくい間取りになっていることが多いです。

間取りはパスルではありません。機能と大きさを落とし込むのではありません。

ではどうやって考えるか。

家族同士の距離感です。

リビングでみんなが同時に集まるのか、キッチンにいながらリビングのテレビも一緒に見たいのか、ダイニングで勉強したり本読んだりするのか、こもって趣味に没頭したいのか、兄弟で同じところで勉強するのか、同じ部屋でそれぞれ自由に過ごしたいのか、そばに座って会話を楽しみたいのか、キッチンにいることを楽しみたいのか、キッチンにはできるだけいたくないのか、・・・・。

四角い部屋が並んだ間取り図を見て、ここをもうちょっとこうしてああして、って考えても答えはでません。

考えるのは、その家で暮らす人たちがどういう距離感で過ごすことがお互いにとって快適なのか、ということ。

一人になる場所が欲しい、という方は意外といらっしゃいますが、その中身は様々です。

完全に離れた部屋でみんなの声が聞こえないところ、っていう人もいれば、部屋にひとりは嫌だから近くにいるけど自分のやりたいことをやっていたい、っていう人もいれば、みんなが寝静まった時間にソファでいられればそれでいい、っていう人もいます。

家族だからといって何がら年じゅう一緒に仲良くしゃべっていることが理想なわけではありません。

それぞれが快適で気分良く暮らすための、時間と距離のやりとりが必要です。

その時間と距離を落とし込んだものが、間取りです。

そんなふうに家族の距離感を考えてつくった家が完成しました。

若夫婦と娘ちゃん、奥さんのご両親、奥さんの妹さん、という6人家族のお家です。

二世帯になるとさらに人間関係が複雑になるので間取りも様々なパターンが考えられます。

「どういうふうに過ごすの?」っていう質問を何回も何回もしたように思います。

最終的にできた間取りは「あぁやっぱりこうだよね」って全員がなんだかすんなり納得したような。

家族の数だけ家族の距離のとりかたがある、そう思います。

 

二世帯の家 完成見学会

10月27日28日 岡崎市保母町

予約制です。見学希望の方はご連絡ください。

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注文住宅の土地購入 こんな土地には要注意

家を建てるための土地探しをしていると、相場より金額が安い土地が時々あります。

そういう土地は何かしらのデメリットがあって買い手が付きにくいから相場より安くなるわけです。

土地のデメリットはいろいろあります。

駅からの距離とか日当りとか間口が狭いとか。これらは一般の人にもわかりやすいデメリットですが。

建築法規的にみて要注意だなっていう土地があります。

狭い道路に接している土地と、がけに接している土地です。

この2つは法律の制約によって建物形状と配置に大きく影響します。

<狭い道路に接している土地>

道路に接している場合、道路斜線という規制があって建物高さに影響を与えます。道路幅が狭いほど不利です。2階の面積を小さくしないといけない、天井を低くしないといけない、といったこともありえます。

土地が狭いので総2階にしないと要望がみたせないのに2階を広くできないとか、太陽光パネルを南向きに載せたいのに屋根の希望の屋根にできないとか。そんなことも考えられます。

道路斜線を緩和できる「天空率」というものがあるのですが、それをチェックするのは通常の設計業務に手間がプラスされるので設計料が加算されることもあるかもしれません。

<がけに接している土地>

愛知県では2m以上のがけに隣接していると、がけの高さの2倍の距離を離して建てないといけない、という条例があります。これを「がけ条例」といいます。条例なので各自治体によって多少内容が変わります。

当然、建物配置に影響を与えます。本当はもっと隣地に寄せて建てたいのに中途半端に空けて配置しないといけないとか。

特殊な基礎工事をしないといけないとか、コンクリートの擁壁をつくらないといけないとか、費用がかかることも考えられます。

2mの高さがあってもコンクリートの擁壁があればいいと思っている工務店の監督さんなんかは多いですが。30年前くらいの擁壁だとひび割れていたりはらんでいたりして安全性に問題があるものもあります。そうなると擁壁のつくり替えになりますが、それだけで高額になるかもしれません。

中には、今まで住宅が建っていたところを建て替えるので問題ないと思っていても、実は規制に引っかかる、今まではなぜか見逃されていた(気づかないでいた)ってこともあります。

土地にデメリットがあると相場より安くなるという金額的なメリットはありますが、

そのデメリットのために建物を建てることにどう影響するのか、そのための費用的な負担はあるのか、それを購入前にきちんと把握する必要があります。

デメリットを回避するための設計上の工夫が、自分たちの希望する家にとってデメリットじゃないなら、

その土地はあなたにとってお買い得な土地です。

土地のデメリットが吉と出るか凶と出るか、建築士に相談してくださいね。

 

 

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深堀隆介展-刈谷市美術館

金魚ってこんなに美しかったのか。

今までたいして気に留めたことなかったけれど、これを見たら金魚の見方がかわった。

「深堀隆介展」

まるで生きてる金魚を水に閉じ込めたかに見える。

 

おもしろいのが、2009年辺りから作品の技法が大きく変わっている。

それまでは何層もの樹脂に描いているものの、金魚そのものは平面的。

2009年あたりから、1匹の金魚が何層にも描かれていて樹脂のなかに立体に見える。まるで3D映画のよう。

冒頭に金魚を描くようになったきっかけが紹介されていて、それを自ら「金魚救い」と称している。

もう美術なんかやめようと思っていたとき部屋にあった金魚が目に入った。それを描いたとき「これだ」と思った、というエピソード。

芸術にしろデザインにしろ、自らの力で何かを生み出す人は、自分の中にある表現したい何かと、技法とかスキルとか表に出す手段と、それらがぴったり一致したとき「これだ」ってなるのだろうか。

技法に、その人が載る、そんな気がする。

言葉や意識や思考を超えて自分の中のある熱を表現に載せるって、どんな気分なのだろう。

これ全部、描かれた金魚。水に見えるのは樹脂。

刈谷市美術館で。11月4日まで。