よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: インテリア

注文住宅のインテリアで失敗を防ぐために必要なこと

家づくりは長丁場です。

決めることがとーってもたくさんあります。

家づくりを考え始めたころ思い描いたなんとなくこうしたいっていうイメージ、それをいざ現実化していくために

床はどれにする?ドアはどれにする?窓の大きさは?って具合に次々きます。

床とか壁とかドアとか、誰でも思いつく大きな部分だけではなく

小さい部材、例えば、ドアの周りの枠とか、床と壁の間の巾木とか、棚板とか取手とか・・・・。

色だけでなく素材によってもお部屋のイメージは変わります。

そういうものを次々決めていくわけですが。

目の前のものだけで「どれがいいかな」って考えていると出来上がってみるとちぐはぐになります。

もっというと、工事でできるものだけで部屋のイメージはできるわけじゃなくて、家具置いて日常生活で使うあれこれが置かれてインテリアは完成です。

そういう後から置かれるもの無しで、家づくりの工事の段階でインテリアを完成させてしまうと、生活してからがごちゃごちゃになります。

完成現場で素敵にできあがるのではなく、完成した時は物足りなくていいのです。

最近は、どこの会社もデザインに力をいれるのであちこち飾り棚やらアクセントをつけたがりますが、たいてい過剰です。

完成現場をみてると「おなかいっぱい」って感じる家が時々あるんですよね。あちこちにアクセントクロスがあったり、床の色が部屋ごとにちがってたり。目に入る色の数が多すぎ。うるさい。

こういう失敗がなぜ起こるか。

最終的なゴールのイメージができあがっていないからです。

その都度その都度「いいもの」「欲しいもの」を選んでいるからです。

ひとつの空間にあるたくさんのパーツを積み上げ式に考えてると失敗します。

目指すゴールがあってそれにするためには何が必要か何がいらないか、常に全体を意識してないと。

なんでも自由に選べる注文住宅は、自分の好きなものを次々選びがちだけど。

それ本当に欲しい?本当にいる?あなたの目指す世界はどこなの?っていうコントロールをするのが私たち建築士の仕事でもあります。

そして、なんでもお客様の欲しい物を採用することが「お客様に寄り添うこと」とは違う、とも思います。

 

 

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ニセモノと本物と

今みなさんの周りに「木」でできてると思うもの、どれだけありますか?

床、扉、本棚、棚、トレー、お皿、などなどなど。

たぶん、木目のものがたくさんありますよね。

それ、木に見えるけど木じゃないかもしれません、っていうか、木じゃないことがほとんどです。

新しいお家やマンションとかアパートとか、ひょっとしたら木に見えるけど木は一つもないかもしれません。

上の写真は左が扉で右がバルコニーの手摺です。どちらも木目だけど、木ではありません。左の扉は木目のシートが張ってあります。右の手摺は木の粉が混じった樹脂です。

最近のこういう技術ってすごくって、パッと見は本物そっくりです。5,6年前まではこういう木目のものはいかにも印刷って感じだったのですが、今はほんとにすごくって手触りも木のようにざらっとしてます。

日本人にとって木は身近なもので木でものをつくることは一番簡単だったので木のものはたくさんありました。でも、大量生産できる工業製品に世の中がシフトしてきて木のものは減ってきました。でも、模様としての木は残ってる、そんな程度です。

木といっても、素材としての木じゃなくて、模様としての木が好まれるんですよね、今は。

木は手入れが面倒、年月が経つと汚くなる、という人がいますが、それはちょっと違います。

むしろ、上の写真のような木目のシートはできた時が一番キレイで年月たつと褪せたり傷ついたり汚くなるだけです。そしてそれを補修再生することはできません。薄いシートが表面に貼ってあるだけなので傷がついたり破れたりしたら中の基材が見えてしまうだけです。

でも本物の木は、年月とともに色や素材感は変化してもそれは劣化ではありません。表面が傷ついたとしても中身も当然同じ木なのでもう一度塗装したり磨いたりすれば新品と同じです。

ニセモノは出来上がったその時は良く見えても、10年後20年後には差がでます。

経年劣化じゃなくて、経年変化、経年美化。

10年後20年後も今と同じように快適な家を望むなら、年月たっても変わらず価値を保てる物の選択が必要です。

以前コーディネートしたお家でいくつか提案した中でお客様が選んだのはウォールナットの無垢のテーブル。これを選んでいただいたことでお部屋のイメージが定まりました。

 

 

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20年後に古くて汚い家と古くて美しい家

お客様にお会いするのにご自宅に訪問したり、リフォームの相談を受けるときなど、結構な築年数たった家に伺うことがあります。

壁のクロスがビリビリだったり床がギシギシいうような家もあれば、どっしりとして時の流れを受けとめているような面構えの家もあります。

以前、ご実家の横に新居を建てるお客様のところに現場監督と訪問したことがあって。ご実家が築80年くらいなんですけど、傷んでいるところもそれほどなくきちんとした家でした。

地方の元々農家だった家にありがちな、和室がならんで縁側があって奥に台所があるような、特に豪華でも凝ってるわけでもないけれど大工がきちんと時間をかけてつくったと思われる家です。

おそらく、屋根は定期的に葺き替え、日々きちんと掃除して汚れをためず、家を丁寧に扱って暮らしてきたんだろうな、そんな家です。

強く主張するわけではないけれど、しっかり見守っている、そんな風貌の家。

いい家だね、この家の横にふさわしいちゃんとした仕事しないとね、現場監督とそんな会話をしたことを覚えています。

こういう家に出会うことが時々あります。古くても美しく存在している家に。

美しいというのはデザインとか装飾とかという意味合いではなく、「きちんとしてる」という言い方があってるかもしれません。あ、でも結果的にこういう家はデザインも考えられてるからそこも美しくあるんですけど。

古くても美しい家になるために必要なのは、作り手の腕や使う材料も重要なんだけど、何よりもそこに住まう人の意識です。

そもそも、いい腕の作り手を選ぶのも、その作り手がいい材料を使うことができるのも、その家の主がその選択をしなければ成り立たないのです。

そして、その主の心意気に応えようとする作り手たちの心意気。それらがすべて揃ったとき、「いい仕事=いい家」はでき上がります。

経年劣化と経年変化、この違いがわかりますか?

時間の経過で古くなって質が劣化するもの、時間の経過で色や素材感が変化はするけど素材として劣化ではないもの。

残念ながら、今のほとんどの家づくりは経年劣化する家です。完成した時が一番キレイで後は劣化の道をたどる家です。クロスがビリビリになり床の表面が剥げていくような。それを取り去り新しいものに替えるしか手立ての無いものでできています。

自然素材といわれるものの良さの一つは、経年劣化ではなく経年変化で味わい深くなることです。

でもそれも、住まう人次第。

完成した時が一番小綺麗な家と、住む時間を経て美しさが増してオリジナルな存在になる家と。

時間をかけた家づくりは家の存在価値を高めます。そういう想いを実現できるような家づくりをしている作り手はそんなに多くはありません、でも確実にいます。そういう人達のこと、もっと知ってほしいと思います。

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