よつば暮らしデザイン室

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Category Archives: 家づくり・性能

ニセモノと本物と

今みなさんの周りに「木」でできてると思うもの、どれだけありますか?

床、扉、本棚、棚、トレー、お皿、などなどなど。

たぶん、木目のものがたくさんありますよね。

それ、木に見えるけど木じゃないかもしれません、っていうか、木じゃないことがほとんどです。

新しいお家やマンションとかアパートとか、ひょっとしたら木に見えるけど木は一つもないかもしれません。

上の写真は左が扉で右がバルコニーの手摺です。どちらも木目だけど、木ではありません。左の扉は木目のシートが張ってあります。右の手摺は木の粉が混じった樹脂です。

最近のこういう技術ってすごくって、パッと見は本物そっくりです。5,6年前まではこういう木目のものはいかにも印刷って感じだったのですが、今はほんとにすごくって手触りも木のようにざらっとしてます。

日本人にとって木は身近なもので木でものをつくることは一番簡単だったので木のものはたくさんありました。でも、大量生産できる工業製品に世の中がシフトしてきて木のものは減ってきました。でも、模様としての木は残ってる、そんな程度です。

木といっても、素材としての木じゃなくて、模様としての木が好まれるんですよね、今は。

木は手入れが面倒、年月が経つと汚くなる、という人がいますが、それはちょっと違います。

むしろ、上の写真のような木目のシートはできた時が一番キレイで年月たつと褪せたり傷ついたり汚くなるだけです。そしてそれを補修再生することはできません。薄いシートが表面に貼ってあるだけなので傷がついたり破れたりしたら中の基材が見えてしまうだけです。

でも本物の木は、年月とともに色や素材感は変化してもそれは劣化ではありません。表面が傷ついたとしても中身も当然同じ木なのでもう一度塗装したり磨いたりすれば新品と同じです。

ニセモノは出来上がったその時は良く見えても、10年後20年後には差がでます。

経年劣化じゃなくて、経年変化、経年美化。

10年後20年後も今と同じように快適な家を望むなら、年月たっても変わらず価値を保てる物の選択が必要です。

以前コーディネートしたお家でいくつか提案した中でお客様が選んだのはウォールナットの無垢のテーブル。これを選んでいただいたことでお部屋のイメージが定まりました。

 

 

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地味だけど「いい会社」とは

私は地域密着の工務店数社と家づくりの仕事をしています。

その中のある工務店さん、工務店としては規模は大きめでモデルハウスをいくつも持っているような会社です。

その会社のことを家づくりを希望している人たちに紹介する時どんな特徴の会社か説明するのにちょっと困るのです。

なぜかというと、オールマイティーに優秀だから。

ブランディングの話になるとよく言われますが「なんでもできます、ターゲットは誰でもOK」それでは「誰もこない」

まさにそんな感じ。

つくっている家もそこそこおしゃれ、ナチュラルかわいいものもあれば、モダンでシャープなものもあり、和風もできる。

なんでも器用にこなせられる技術力をもっている、どんなお客様にも対応できる実力をもっている、そんな会社なのです。

何かひとつに突出せず、地味に一生懸命、質実剛健。そんなイメージをもってました。

最近久しぶりにその会社のHPをみたら、キャッチコピーのようなものが載っていて、どうやらコピーライターに考えてもらったそうですが。

「質実剛健施工」って書いてありました。

地味過ぎない!?キャッチコピーにしては。

でもほんと、そんなかんじの会社なのです。

マーケティングやデザインに力をいれて急成長していく地域密着工務店を時々みます。じゃあ実際建ててる家の品質はどうかというと、できあがった現場を私たちプロが見ると一目瞭然です。

「意外とたいしたことないな」と感じることがほとんどです。急成長には現場の職人さんが追い付かないんです。家づくりは「組み立てればできあがり」ではありません。

「質実剛健施工」のその会社は現場の施工にはうるさくて下手すると職人が嫌がるような会社です。他の会社でやってるような施工方法も「雨漏りの可能性が高くなるからダメ」とデザイン的にかっこよくても却下されてしまうこともたびたびあります。デザインよりも長期的な品質重視です。

そういう部分って、家を建てる前の一般の人たちには伝わりにくいんですよね。

今の世の中は目立ったもん勝ちの風潮があるように思います。劇場型人間が売れる、なんて言ったりします。

そんな風潮に流されずに「質実剛健施工」で有り続けてほしいなぁ、と陰ながら思います。

そういう工務店さんのことをもっと知ってもらうこと、家づくりを望む人に正しい判断ができる知識を身に着けてもらうこと、それが私の役目です。

 

家の構造見学会で質問すべきこと

家の中身がどうなってるか、知ってますか?中身=できあがったら見えなくなる構造体です。

見える部分がメイクだとしたら構造体はお肌。一生懸命メイクできれいにしてもお肌ボロボロなんて「美しい」とは言えないですよね。

どうしても見た目のデザインに心を奪われますが、家を選ぶ基準はデザインよりも構造体を優先すべきです。

理由は2つあります。

①見た目のデザインはインテリアコーディネートで後からでもなんとかなるけど、構造体はどうにもできない。

②10年後20年後の生活の質に大きく影響するから。

柱や梁や土台の種類、耐震強度の取り方、断熱材の種類、それらが何を使っているかで10年後20年後の家の健康状態が全然違います。

それを確認できるものとして工務店がよくやるのが「構造見学会」です。

建築中の家で柱や梁が全部取りついて壁や天井でふさぐ前の状態を見せるものです。

家を建てたいと思うなら、必ずこれはいろいろ行ってください。そしてこう質問してください。

「なんでこれを使っているのですか?なぜこれがいいのですか?」と。

家づくりは「これが正しい家のつくりかた」って言いきれるものがありません。材料も工法もいろいろな考え方があっていろいろなやり方があるからです。

ただ言えることは、何でもいい、とりついていればいい、ではないということ。

断熱材が既定の数値をみたしていればそれでいいわけではありません、柱があればいいわけではありません、筋交があればいいわけではありません。

標準的に多く使われているからこれを使っている、が理由なところは家づくりの考えが甘いです。いい家づくりをしよう、という意識があまりないといえます。

どういう考えをもって家づくりをしている、だからこれを使っています、という説明を聞いてください。

よく「これが標準仕様です」と工務店は言いますが、それはその工務店の標準であって世間の標準でも家づくりの標準でもありません。そもそも「標準」があいまいです。多くのところで採用されてるから標準ってわけでもありません。

家づくりはデザインよりまずは質を求めるべきです。

そしてそれをきちんとわかるように説明してくれる工務店を選びましょう。

みんなちゃんとつくってるでしょ、って思うかもしれませんが、けっこう違いますから。やっぱり安いところはそれなりです。そしてそれは10年後20年後に差が出ます。

「標準ですよ」の言葉に惑わされないように。

 

 

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